ざまぁ勇者リローデッド
誤字脱字誤用があったら一つにつき腹筋ひゃ……五十回やりまーす。
ヽ( ´∀`)ノ
誤字脱字誤用を見つけた方には是非恨みご……お礼を言いたいので、出来れば感想にてご報告ください。
見渡す限りの平原に涼やかな風が吹き渡る。
のんびりピクニックでもしたいような、そんなロケーションだ。
だが、そうも言っていられないのは、これからこの場所で世界の存亡を懸けた最後の戦いが始まろうとしていたからだった。
この先にどんな結末が待っているのか。
それはもう俺にも分からない。
「……やれやれ……なんでこうなったかなー……」
鈍い鉄色の鎧の重さが、肩に掛ける槍の重さが、何故か妙に心地好い。
元は俺の物ではない……いや、厳密に言うとその表現は正しくないのかもしれないけど……馴染みのなかったこの槍は、いつしか俺の手にすっかり馴染んでしまっていた。
そして、彼と彼女の、俺を呼ぶその声も。
「頑張りましょう、パウロさん!ボクも精一杯頑張りますっ!」
「貴方の背中は私が必ず守ります。戦いが始まったら、貴方は前だけを向いていてください、パウロ」
「ははっ!了~解。二人も気をつけてな」
両隣に並んだ少年と少女の頼もしい言葉に、俺はつい苦笑してしまっていた。
これももうすっかり馴染んでしまったが、『パウロ』というその名は、俺の本当の名ではないのだ。
俺の本当の名前は……
いや、そんなのは今更どうでもいい事か。
戦いを前に振り返ると、そこには多くの仲間達の姿があった。
迫る脅威にも負けないくらいの、多くの多くの仲間の姿が。
皆が俺の背を押し、支えてくれている。
俺が皆の背を押し、支えている。
だからこんな絶望的な状況でも誰一人として、その顔から輝きを失わないのだ。
本来なら俺は……『コイツ』はこんな場所にいる人間ではない。
自ら築き上げてきた栄光を自らの手で崩し、嘲られ、蔑まれ、裏切られ……何もかもを失って歴史の流れに消えていくはずだった男だ。
それが、こんな場所で多くの仲間と共に、多くの仲間の先頭に立って『この世界』の危機と向き合っている。
この数奇な運命の始まりは、本当にささやかで訳の分からないものだった。
では……少しだけ語ろうか。
何故どこにでもいる四十オッサンが、こんな世界で『勇者』などと呼ばれる若者になっているのか。
何故「ざまぁ」を食らって落ちぶれていくだけだったクズ勇者が、『真の勇者』などと呼ばれて祭り上げられることになったのか。
これは『ざまぁ勇者リローデッド』とも言うべき物語だ。
これは『頭の悪いク〇ラノベを舞台に普通のオッサンが頑張る』というクソラノベです(笑)