表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/21

第一章 遭遇 ⑥

俺はスプーンを動かしていた手を止めた。

 「心…臓…?俺の、心臓を、貰いに、きた?」

 「うむ」

 …なんてこった。

 まさか、第二ボタンよりも先に心臓をおねだりされるとは…。

 ………………………………。

 「……………もしかして、さ……」

 俺は恐る恐る尋ねてみる。

 「……遠回しに、タヒねって言ってる?」

 「…………………そんなことぉ…ありませんよぉ…。」

 「……………………。」

 (マジか?マジで心臓を…?)

 俺はカレーライスを急いで口に流し込む。

 「私には、『心臓』が必要なんだ」

 春野京子はそう言うと、床に右手をつけた。

 「見せてやる。錬金術を」

 「…!!」

 (逃げる……か?つーか、逃げられるのか?)

 我が家は一軒家。だが、今いる俺の部屋は換気用の小さな窓があるだけだ。

 (玄関まで…走って…十秒……)

 春野を見ると、右手が床から少しずつ離れていき、右手と床の間には銀色のギラギラとした物体が現れている。

 心なしか、刀のように見える。

 (………………ヤバくね…?)

 …俺は、腹をくくる事にした。

 「うらぁっ!」

 叫ぶと同時に、俺は部屋を飛び出した。

 「ああっ!ちょっとぉ…!」

 春野の声が離れていった。

 俺は、靴も履かずに家から飛び出た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ