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第一章 遭遇


 ミーンミンミンミンミーン……。

 「……………………」

 夏独特のモーニングコール…つまりは、蝉の大合唱で俺は起床した。

 ただ、俺はベッドや布団で寝ていたわけでは無く、安物のソファーに四肢を放り出して爆睡していたのである。

 …よって、身体の節々が何となく痛い。

 ムクリと上体を起こして辺りを見回す。

 片付けられずにテーブルに放置された大量の皿、床に散らばる色とりどりの紙切れ、午前9時を指している時計……。

 「ああ…そうか」

 昨日は、俺の、金剛悠希こんごう ゆうきの、誕生日だった。そして友人を家に招いて小規模のパーティーを催した。

 夏休みという事もあり、両親は一人息子を番犬代わりにして海外旅行へ仲良く休暇へ行ったので、いくら家でドンチャン騒ぎをしても何も言われない。

 俺は夜までパーティーを楽しんだ……

 …はず、なのだが。

 「……思い出せない…?」

 パーティーを催した。それは覚えている。

 だが。

 パーティーの内容を俺は全く覚えていなかった。

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