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帰還

ゴブリンの首が落ちる音とともにマークが崩れ落ちる。


「なんとかなったな… しかし何が起きたんだ?」

「ノアも気を失っている、帰るのも一苦労だな…」


その頃レオが目を覚ます。

「ありがとなイザベラ、なんとか全員無事か…」

「無事じゃない、早く戻って治療するべき。」


イザベラの言うとおりである。レオも万全とは言い難く、ルークとノアは気を失っておりマークは立つことすらままならない状態である。


「しかしどうするよこれ、俺だけじゃ3人も背負えねえぞ。」

「ルークはもうすぐ起きるはず。私がノアを背負う。」


「あれ? 黒鬼はどうなったんですか?」

「お、お目覚めか。お前のおかげでなんとか勝てたぞ!」

「ほんとですか!よかったです!」

「ボロボロのとこ悪いが町まで歩けるか?」


俺が目を覚ますとレオさんとイザベラさんが話している光景が目に入る。

離れたところでは座り込むマークさんと倒れているノアさんがいる。

レオさんの言った通り勝てたみたいだ。しかしニザと名乗る老人と黒鬼… 分からないことだらけだ。


その後レオさん達が歩けない二人を背負って町に戻った。

ギルドへは一番元気だと言い張るイザベラさんが向かってくれた。

今日は久しぶりに明けの明星が拠点にしている宿、「一等星」にお邪魔している。


「しかしマジでルークがいなかったらヤバかったな!」

「俺はサポートしただけですよ。異能を使ったら倒れちゃいましたし…」

「そんなことねえよ、ルークの異能が無きゃ俺はアイツを斬れてねえ。」


「それでだルーク、『明けの明星』に加入する気はねえか?」

「! 俺はDランクですよ? 気持ちはありがたいですけど…」


確かにルークはDランク、それも昇格したてだ。だが異能込みの戦闘力で考えれば最低でもC級はある。

発現したばかりってことも考えりゃ俺達を軽く超えてく可能性もある。

そもそもルークとは2年の付き合いだ。パーティ勧誘は前から話に上がっていた。

ルークが成人になったら誘おうって話もあったしな。


「元から俺たちはお前を買ってたんだ。E級で腐らずに2年も努力いたんだ、光るもんがああるはずだってな。」

「レオさん…」


涙が止まらなかった。ずっとお世話になってきた人に認められた、必要としてもらえた。

その事実がたまらなく嬉しかった。冒険者を続けてよかった、心の底からそう思えた。


「加入の話受けさせてください、また皆さんと戦いたいです。」

「信じてたぜルーク、そんじゃ明日申請に行くぞ。」


ガチャ


イザベラが帰ってきた。

『明けの明星』は昇り始める。


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