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第二十八章5 【アンサー・クリエイト/贄喰威(にくい)2】5/序列19席5

 【芳一】はすっかり萎縮した【アクトゥ】を取り調べる。

 さっきまでの悪態が嘘の様に低姿勢である。

 【芳一】の、

「それじゃ、調査を開始する。

 てめぇのシノギを言え」

 と言う質問に、【アクトゥ】は、

『あ、はい。

 答えさせていただきます。

 自分は【大宇宙賊】をやらせていただいています。

 なので、金持ちから金品を奪う事を生業とさせていただいています、はいっ』

 とコロッと態度を変えて答えている。

 その辺りは変わり身が早いと言えるだろう。

 これが悪党の生きる術なのだ。

 自分では敵わない、もしくは敵わない相手とつながっていると判断した相手には媚びへつらう。

 そうして生きてきた。

 【アクトゥ】は元、【弱強威】のナンバー10019位の男である。

 トップ10000に媚びへつらって生きてきた。

 今更プライドを捨てて媚びる事など何とも思っていない。

 【アクトゥ】からすればいきなり、目の上のたんこぶだった10000名が消えたのだ。

 トップ10019位からいきなり19位だ。

 こんな棚ぼた的な嬉しさはない。

 しかも、自分達を卑下していたトップ10000の力も使える様になっている。

 皆殺しにしてくれた【クイアンビー】には感謝しても居る。

 だからそれは嬉しい事でもある。

 だからと言って、それを素直に感謝するほどお人好しじゃない。

 利用できるものは何でも利用する。

 そうやって、【アクトゥ】は上り詰めたのだ。

 今更、いけ好かない【芳一】に媚びるなど大した問題とは思っていなかった。

 【芳一】は、

「ようやく素直に答えたな。

 じゃあ、次の質問の前に彼女に謝罪しろ。

 彼女は、物じゃない。

 素敵な1人の女性だ。

 それを忘れるな」

 と言った。

 【アクトゥ】はさっきまでの抵抗が嘘の様に、

『あ、はい。

 お嬢さん、申し訳ありませんでした。

 このと~りです。

 ごめんなさい』

 と謝罪した。

 心はこもっていない。

 上辺だけの謝罪ならいくらでもする。

 土下座でも何でもする。

 その代わり、立場が逆転した時は覚えていろ。

 そう言うタイプである。

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