第二十八章40 【アンサー・クリエイト/贄喰威(にくい)2】40/序列14席5
【芳一】の調査は続く。
【芳一】は、【ディエル】への質問を続けるに当たって、この男を悪とするのは何なのかを考えて居た。
確かに、【ディエル】は、金を優先させ、より多くの報酬を支払った者に従う様な存在だ。
恩があろうが無かろうが、金次第では平気で恩人を裏切る事もあり、信用する事は出来ない。
だが、その反面、質問には全部、素直に答えている節がある。
つまり、これだけでこの男を悪だと断定するには弱い。
それでもこの男を悪たらしめている要素があるとすればそれは何か?
それを考えた。
そして、それはライフワーク作品として【フィクション・レジェンド】と言う作品を作っている彼はすぐに思いついた。
【フィクション・レジェンド1/フィクション・レジェンド】には、【クスンタティーア】と言うラスボスが存在する。
【クスンタティーア】自身は悪では無いが、純粋であるが故に、悪党に利用されやすいと言う一面を持って居る。
作中、絶対的な最強の力を持ち、悪党に利用されやすい立場にあるからこそ、危険指定されている。
それが【クスンタティーア】である。
そう、【芳一】は設定していた。
これと同じ事が、【ディエル】にも言えるのでは無いか?
彼はそう考えた。
つまり、素直に行動する【ディエル】に入れ知恵をして悪さをする悪党が、【ディエル】の周り、近くに存在している。
それが何かを見つける事が、【ディエル】の【悪性】を見極める近道だと考えた。
【ディエル】には、彼を生み出した【超魔導師】が居たらしいが、その【超魔導師】は別の誰かの依頼により、【ディエル】によって殺されていると言う事が【ディエル】自身の発言で解って居る。
つまり、【超魔導師】は既に他界しており、【ディエル】に悪知恵を吹き込める立場にない。
だが、【ディエル】の本体は【霊体】である事を考えると死亡した【超魔導師】の亡霊が命令を与えていると言うことも考えられなくもない。
だが、答えは否だ。
可能性としてあり得ない。
理由は、【超魔導師】が【ディエル】に命令出来る立場に居れば、自分自身も【ディエル】と同じ様に【憑依型】の【魔造人間】として復活出来るはずだからである。
それが無いと言う事は不本意で殺されたままと言う事になるので、必然的に命令出来る立場に無いと言うことである。
つまり、【超魔導師】以外に、【ディエル】に命令、入れ知恵出来る立場にある存在が他に居ると言う事である。




