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1月8日 ふゆやすみさいしゅうび
「そういえば冬休みの宿題は終わったんですか」
「え、あーまあな」
目を逸らしながらそう答える霧島。
終わってないのかよ
「あのう諏訪さん、申し訳ないのですがよろしいでしょうか」
「宿題なら見せませんよ、それよりも早く帰って1つでも減らしてください。」
「現代文は終わったから」
「現代文以外はまだってことですね、頑張ってください」
ぐっと小さく唸っているけど、結構休みあったよな
「しかも現代文ってここに来てた間にやってた物ですよね、家でやるって言ってませんでした。」
さっきよりもぐっと唸る声が大きくなったような気がする。
「ここに居る暇ないですよね」
「うっ一応、宿題持ってきてはいるんだけど…」
「家でしてください、ここは塾ではないので」
「別にここでやっても良いではないか」
思わず顔を顰め、声のする方を見ると漱印が誇ったような顔で頷いている。
「ありがとうございます、神様、仏様、漱印様」
「うむ、わしは神じゃぞ」
舞い上がっている2人にため息をこぼした。
本当に大丈夫か
その後俺は自分が思っていたよりも苦労することになるのだった。




