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1月3日 はつもうでみっかめ
「お疲れ様でした、はいお手伝いの代金です。ありがとうね」
「え、ありがとうございます。大切に使わせてもらいます」
お年玉みたいだな
「お年玉みたいじゃの」
漱印も同じことを思ったのか
「お年玉と言って渡した方が良かったかしら」
「それじゃお年玉と思って頂きます」
笑いながら茶番をする2人に呆れる。
「晩御飯食べてから帰りますか」
「いいんですか、じゃあ連絡してきます」
「元気じゃのう、お主は動けないようじゃが」
「むしろ俺にしては頑張った方だと思うけど」
運動部の助っ人をするあいつと比べないでもらいたい
「今度お礼を持ってきてもいいですか、3日間お世話になった礼らしくて...」
「こちらの方がお礼をしたいですよ、忙しい初詣のお手伝いしてもらいましたし」
「俺の母さん頑固なので、受け取ってもらうと嬉しいです」
いやいやと両者譲らない様子だ。
「これは長そうじゃの」
「お茶でも飲んで待ってる?」
素直に頷く漱印と共に台所に向かった。




