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12月18日 ふゆやすみみっかめ
「きうー反応してくれよー」
「営業妨害はやめてください」
てかここに来る余裕があるなら冬休みの宿題すればいいのに
心の中で悪態をつきながらお守りの在庫を確認を続ける。
「...どうしてここに入っているんですか」
「お、ようやくこっち反応した。若葉さんに寒いから中に入る?って聞かれたからお邪魔した」
お邪魔したって可愛子ぶられても...そもそも同じ歳の同性に可愛子ぶるって...
霧島の反応に思わず失笑した。
「冬休みの宿題とか持ってきてすればどうですか」
「むしろ良いのか、正直一人だと勉強する気になれないから助かる」
...面倒な事になったな
「僕も接客しない時だったら冬休みの宿題するつもりですし、おばあちゃんが良いって言ってるなら...」
やったと子供のような喜びを隠せない姿にふっと笑いがこぼれた。
「せっかくなら神社を手伝ってることにするのはどうじゃ」
「それを決めるのは漱印じゃなくておじいちゃんじゃないの」
「雨水にはもう言っておる」
...うるさいのが増えるのか
喜ぶ二人をしり目に頭を抱えた。




