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11月15日 ねぶそく
「喜雨、具合悪そうだけれど...学校行けるかしら...大事をとって休む?」
「ありがとう。でも期末近くだから学校行くよ」
「無理するでないぞ」
風邪と言うより寝不足なだけだから大丈夫のはず...
「無理せずに休めるものなら休むのじゃぞ」
疑いの目で訴えてくる。
「大丈夫、今日は早めに学校に行く」
「なぜじゃ、いつもよりも随分と早い気がする」
「ゆっくり学校に行こうかと、早く着いて寝ててもいいし」
うむ...何も言えなくなったからか味噌汁を飲み始めた。
「きう、起きろ、HR始まるぞ」
「もうそんな時間ですか、起こしてくれてありがとうございます。」
目をこすって感謝した。
俺が感謝するのが珍しかったのか目を見開いている。失礼な...
「お、おう。きう顔色というか、隈すごいな...寝れていないのか?」
「かもしれないですね。原因が分からないですけど...」
んーと唸っていると先生から霧島静かにしろと注意を受けていた。申し訳ないな...
「まあ無理するなよ、早めにバイトを切り上げるとか、湯船に浸かるとかしろよ」
お前は俺の母さんか
霧島のおせっかいに少しほっとした。




