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11月12日 しぐれ

「今日は降ったり止んだりじゃの」

確かに...

朝から晴れというより薄らと黒い雲がかかって雨がポツポツと降ったり止んだりしている。

いつもよりも寒く感じるし、少し厚めの毛布持ってこようかな…漱印は平気そうだけど

そう思って立とうとすると、何故か嫌な予感がした。

寒いからじゃない、何となく嫌な気配がする。

俺の様子が変だと気づいたのか漱印が心配そうに見つめてきた。

「喜雨、どうしたのじゃ?風邪か。気分が悪いのなら家で休む方が良いぞ」

珍しく家で休むように勧めてくる、多分俺の顔色が良くないのかもしれない。

「そうじゃ、顔色がいつもよりも悪い。早く休め」

少し怒ったような口調でそう言った。

「...ごめん。後はよろしく」

少し足早になって部屋に向かった。


「大丈夫かのう...」

「すみません、お守りを貰えますか」

「む、すまぬのう。お守りじゃな、1000円じゃ」

「...つかぬ事をお聞きしますが、受付は青年が勤めていませんか」

「...わしじゃ不満かの」

いえ、失礼しました、紳士が小さく呟いて去っていった。

「本降りになりそうじゃのう」

境内に強い雨が降り注いだ。

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