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11月19日 はくさい
「今日白菜使った料理が多いね」
「白菜が安かったので多く買ってしまいました。使い切れるか不安で…色々な種類の料理に使いましたよ。」
確かに、味噌汁、炒め物、漬物にも白菜が入っている。
「切ってても柔らかくて、シャキシャキしてたので良い白菜ですよ。少しだけお味噌汁味見しませんか」
せっかくだからと器に入れてもらい手渡されると、味噌に加えて野菜の優しい香りが漂ってくる。
結構熱いな
器を隔てても感じる熱に躊躇しながら啜ると、白菜の甘みが染み出ていていつもの味噌汁と違っている。
「すごく美味しい、もう少し貰える?」
「それは良かったです。どうぞ」
ニコニコと嬉しそうにさっきよりも多めに入れてもらった。
椅子に座ってしっかり味わおうと器を持ち上げると、漱印が部屋に入ってきた。
「お主ずるいぞ、わしも食べる」
「それでは漱印にも味見してもらいましょうか」
そういえばこれ味見だったんだ、しっかり食べようとしていたな
晩ご飯前なのを忘れていたことを漱印に気付かされてなんとも言えない気持ちを紛らわすように味噌汁を頂いた。




