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4月4日 さくらもち
「桜餅頂いたから、たんと食べんしゃい。」
ばあちゃんが笑って桜餅を出してきた。
桜餅か、甘すぎるから苦手なんだよな...
皿を貰うと縁側で空を見上げる自称神の元へ向かった。
「桜餅だな。この塩気がいいんだなぁ」
しみじみと首を振り、桜餅に手を伸ばしている。
塩気?むしろ甘すぎるくらいだけど。
「そんなに欲しいなら全部食べてくれ」
「要らないのか?桜の季節しか食べられない物じゃよ、1つくらい食べよ」
短い腕を伸ばし、桜餅を食べさせようとしている。
食べたいやつが食べればいいのに...
内心は断りたいが、口に桜餅を入れてきそうだ...
ひとくち食べると、やっぱり甘かった。
「葉っぱは捨てずに食べよ、桜餅は葉っぱと餅合わせて楽しむから美味しい物じゃ」
言われた通りに葉っぱと餅を食べるようにひとかじりすると、葉っぱの塩気がいい塩梅になっていた。
おいしい...
「美味しいじゃろ」
得意気な顔が憎たらしいが、何も言い返せなかった。
桜餅を口いっぱいに頬張る姿をジト目で見ながら、また一口口に入れた。