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9月17日 やきいも

もうすぐ帰るかなと帰り道の方を向くと、服が引っ張られた。

「漱印、服引っ張らないでよ」

「すまん、お主が帰ろうとしてたから早く引き止めなければってなったのじゃ」

「もう十分散歩楽しんだんじゃないの、帰るよ」

「待て、あの魅力的な音楽が聞こえんか」

言われて耳を済ませると、石焼き芋を売っている特徴的な歌が聞こえる。

「晩ご飯前に焼き芋なんて食べたら入らないでしょ」

「半分こすれば良いだろう」

「漱印が食べたいだけだろ」

「もちろんそうじゃ、おじさん焼き芋ひとつちょうだい」

いつの間に

嬉しそうな顔で焼き芋を受け取り、一生懸命半分にしようとしている。

「渡して、熱くて半分にできないだろ」

「頼む」

素直に渡されハンカチを巻いてから割ると、真っ白な煙が立たせ甘い香りを漂わせながら黄金色が見えた。

「ほら、熱いから早食いしたら火傷するからね」

「分かっておる、ありがとう」

待ちきれないと言わんばかりに頬張っていると、案の定熱すぎて涙目になりながら食べている。

漱印の食べる姿がとても食欲がそそられかぶりつくと俺も火傷した。

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