7月25日 かきごおり
「暑いのう、本当に溶けそうじゃ」
流石の漱印でも参っているみたいだな
「たしかにこんなに暑いと滅入る」
朝ですら暑いと感じるのに昼になれば歩くのも億劫になるほどの暑さである。
「あいすを買いに行くのも難しいのう」
アイスの虜になっている漱印でもなのか
「冷蔵庫に入っている麦茶飲んできたら?氷入れたら結構涼しめると思うし」
うむと言ってた立ち上がろうとしてると、戸を叩く音がした。
「喜雨、漱印、冷たい物いかがですか」
「ちょうど欲しかったのじゃ」
そう言って戸を開けていると、ガラスの器にブルーハワイがかかったかき氷を持っているおばあちゃんがいた。
「かき氷かの!すごく美味しそうじゃ、貰っても良いのか」
こちらから顔が見えないけれど、キラキラとしているかき氷に負けないくらい輝いているんだろうな
「俺もちょうだい」
どうぞとにこやかに渡された。
2人で冷たさを求めて貪っていると頭がキーンとしてきた。
思わず頭を抑えていると、漱印も同じことをしている。
「お主も頭が痛くなったのか、同じじゃの」
そう笑っている漱印の口が青かった。
それを指摘するとお主もじゃと暑い外を忘れるくらい笑いあった。




