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6月4日 てんとうむし

「ただいま」

「おかえりなさい、帰って早々悪いのだけれど、漱印がいつもの散歩からまだ帰ってないの。いつもの道だとは思うけど探してもらえるかしら」

「…分かった、受付遅くなるけどそれでもいいのかな」

「ありがとうね受付は任せてください」

おばあちゃんはほっとしたような表情を浮かべた。


結構歩いたけど見当たらないな

商店街や大型スーパーを通り越して堤防まで来たが、漱印の姿が見当たらなかった。

これで違う道で帰ってたとか言われたら嫌だな

そんなことをぼんやりと考えて土手の方を見ると、大の字になって寝ている漱印が見える。


小走りで近くに行くと鼻にてんとう虫をつけてすごくマヌケに見えた。

「漱印起きて」

声をかけるとゆっくりと瞼を開けた。

「んーきう、どうしたのじゃ」

「どうもしてないよ、それよりいつまで付けてるの」

「何がじゃ」と言った瞬間てんとう虫が飛んでいった。

「もしや付いてたのかの」

「そのもしかして、よく気づかないよね。俺だったら変な感じがして飛び起きるのに」

漱印の方を見るとてんとう虫に負けないくらい赤い顔をしていた。

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