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5月29日 くろーばー
「久しぶりじゃの」
「おばあちゃんがマメな人だからそこまで久しぶりじゃないと思うけど」
「お主と散歩をするのが久しぶりってことじゃ」
よくも恥ずかしげもなく言えるよな
漱印の言葉に少しむず痒くなっていると急に電柱の方に走っていった。
いつも通りだな、何だか小さい子供通り越して犬のように思えてきたな
「きう!四葉!四葉があるぞ!」
指をさして興奮気味に伝えてくる。
「よく見つけられたね」
「すごいじゃろ」
ふふんと鼻を鳴らして得意げな姿も相変わらずだな
「おお!もう1つ四葉があったぞ!嬉しいのう」
「え、どこにあるの」
「こっちじゃ、こっちに来たら分かるぞ」
早く屈めと言わんばかりに手招きする。
流石に恥ずかしいから嫌なのに…でも漱印の誘いに断ると後が大変だからな
諦めて漱印の目線まで腰を下ろすと2つめの四葉が見えた。
ちょうど俺の目線では影にあって見えなかったのか
「四葉を見つけると幸運だと言うが、2つも見つけると豪運じゃのう」
「そうかもね」
何となく同意して見てみると漱印がすごい優しい目でこっちを見ていた。




