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5月2日 おちゃ
「すみません、お茶いただいて」
「いいのよいつも仲良くしてくれてありがとね」
「ありがとう小夜ちゃんのお母さん」
お茶を貰うと茶呑を手で包んだ。
「ふう美味しいの」
「お母さんのお茶すごく美味しいんだよね」
「うむ良いお茶っ葉を使ってるの分かるぞ」
得意げな顔でお茶をすすっている。
「嬉しいわ!せっかくだから茶団子もどうぞ」
「そんな悪いですよお茶貰ってるのに」
「貰ってるからこそお茶菓子が美味しくなるのよ、美味しい団子だから味わってほしいのよ」
好意を無下にするのも悪いか
チラッと漱印の方を見ると4つあった団子のうち2つも食べていた。
「お主は食べないのか、それならわしが」
「いや食べるいただきます」
慌てて茶団子を頬張ると濃いお茶の香りが広がった。
団子の食感ももちもちしていて美味しい。
「気に入ってもらえて嬉しいわ、お土産渡すの好きやからね」
関西の人なのかな、お茶詳しいし京都とかかな?
チラッと香取さんの方を見ると嬉しそうな目で漱印を見ていた。




