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3月3日 もものせっく
「見事な雛人形じゃの、そういえば今日は雛祭りの日じゃ」
「そうだね」
この前からオープンした大型スーパーに日用品を買いに来たのだが、漱印も一緒に行きたいと勝手に着いてきた。
たしかに、スーパーに飾るにしては立派な雛人形だな…5段の雛人形は見たことがあるけど7段は見たことない。
「せっかくなら雛あられを食べたいのう」
チラチラこっちを見ないでほしい
「お小遣い持ってきたの」
「持ってきておる」
「それじゃそれで買ってね」
むうと頬を膨らませていたけどあられを持ってレジの方に向かっていった。
ようやく買う物の確認ができる
「諏訪さんですか」
「え、香取さんこんばんは」
「こんばんは。すみません、つい珍しいなって思って」
「ルーズリーフとか洗剤とか買いに来たので…香取さんは」
「私は家の食料品を買いに来ました。そういえば入口の雛人形見ました?凄いですよね」
「やっぱり女性は憧れますか」
「そうですね!綺麗で憧れます」
うっとりとした表情で雛人形を思い出しているようだ。
やっぱり女の子の日だな




