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5月1日 なつび

「暑いな」

手をパタパタと仰ぐ漱印。

実際正午の境内は早めの夏が来たように暑い。


「まだ5月の初めじゃ、これからさらに暑くなると思うと辛いのう...」


いっそのこと雨が降ったら少しくらい和らぐかな...

そんな間抜けなことを考えていると

「いい考えじゃな、そうと決まれば...」

胸騒ぎがする...もしかして...


その瞬間バケツをひっくり返したような土砂降りの雨が降り始めた。


「今日は雨降らない予報だったのに...」

隣にいる急な雨の原因に訴える。

「起因はお主じゃろ、雨が降れば少しはマシになると思うたのは」

確かに思ったが...

「止めさせることはできないの、急に雨振られたら困る人でてくるよ」

「せっかく降らせたのじゃ、少しくらい楽しませてくれても良いじゃろ」

呑気に雨を眺めるそいつに呆れる。


─急に降らないでよ─

小夜さんが来た。やはりと言うべきかだいぶ濡れている。


心の中で謝罪しながら目を伏せる。


雨が降ったことで蒸し暑くなった境内。

そこには雨に喜ぶ子供と雨に憂う青年がいた。

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