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2月16日 あめとゆき
境内を掃除していると、頭に何か当たった。
見上げると少し曇っている。
雨か、本降りになる前に終わらせないと
「おかえりー久しぶりの雨じゃの」
家からタオルを持ってきて軽く湿った髪を拭きながら受付に戻ると、呑気にお茶を飲みながら話しかけてきた漱印。
少しくらい手伝ってほしいものだ
「やっぱり漱印は雨が降ってくれる方がいいの」
「む、それはそうじゃ、晴れより雪より雨の方が好きじゃ。急にどうしたのじゃ」
「なんとなく、最近雨降ったかなって思って聞いただけ」
そうかと納得いってなさそうな顔で返された。
「まあ、最近は寒いから雨より雪の方が降るじゃろ、つまり雪は雨じゃ」
…何を言ってるか分からない
「雪は雨が凍って降ってるから雪は雨じゃ」
本当に何を言ってるか分からない
「ほら冷凍庫の氷は水道水を凍らせた物じゃろ、雪も同じじゃ」
「分かった分かった、雪と雨は同じだね」
「お主、めんどくさいと思ってないか?」
「そんなことないよ、漱印はかしこいな」
「わざとらしいの」
睨まれてるけど気が付かないフリをしよう




