漫才 手塚治虫先生のパブロフに告ぐ
ボケ
「俺ね、自分で言うのもなんですけど知識人じゃないですか」
ツッコミ
「知識人は自分で自分の事を知識人だとは言わないと思いますけどね」
ボケ
「まあ言わないにしても態度にはめちゃくちゃ出して来ますよね、俺はお前ら虫けらとは住む世界が違うからね、みたいな」
ツッコミ
「そりゃ中にはいますけどね、そう言う人も」
ボケ
「いやいや、よく見てたら全員そうですよ」
ツッコミ
「それはお前の偏見や」
ボケ
「まあいいですよ、でも俺はそんな中で唯一全く知識人やぞって態度出してないじゃないですか」
ツッコミ
「態度に出してなくても今はっきり言葉に出してるけどな」
ボケ
「そんな知識人の僕ですけど、実は殆ど専門書とか小説とかネット情報とかで溢れる知識を得てるわけじゃないんですよ」
ツッコミ
「あっ急に知識人っぽく見せようと僕って言い始めた」
ボケ
「自然に出ただけや」
ツッコミ
「そんな無理せんでもネットはお手軽やし知識とか得やすいやろ」
ボケ
「それがダメなんです、お手軽だからとすぐネットに頼ると知識が偏るってネットにちゃんと書いてあるんですよ」
ツッコミ
「なんや、ややっこしいな、ならお前は何で知識を得たわけ?」
ボケ
「マンガ」
ツッコミ
「はあ、マンガって」
ボケ
「マンガを舐めるなよ、しょうもない小説よりマンガの方が素晴らしい知識が得られるんやぞ」
ツッコミ
「マンガから?」
ボケ
「そうや、例えば手塚治虫先生のパブロフに告ぐとかも知識の宝庫ですよ」
ツッコミ
「それアドルフに告ぐな、アドルフヒットラーのアドルフな、パブロフはチリンて呼び鈴ならしたらヨダレを流す犬の条件反射の事やからね」
ボケ
「ああアドルフに告ぐのほうね、まああれも名作やな」
ツッコミ
「いやいや、それは無理、この言い間違いはくつがえせないって」
ボケ
「いや、だからあのてづかおさむ先生の方やろ、俺のは、てつかおさむ先生の方やから」
ツッコミ
「はあ、てつかおさむ先生って、てづかおさむ先生やろ」
ボケ
「違うよ、て、つ、か、おさむ先生な、人間の条件反射の悲しさを根底に描くプロの漫画家さんや、それほど有名ではないけどな」
ツッコミ
「ほう、ならパブロフに告ぐ以外に有名な作品を教えてくれや」
ボケ
「かなり昔の作品やからな、なんやったっけ、あっ思い出した、梅干しとレモン」
ツッコミ
「絶対今作ったやろ」
ボケ
「違うわ、これも知る人ぞ知る名作マンガじゃボケ」
ツッコミ
「ほう、ならネットで検索してみよう」
ボケ
「やめや、調べんでもええやろ、俺があるって言ってるんやから」
ツッコミ
「なに、慌てとるんや、えっとなんやったっけ」
ボケ
「俺がもう調べたわ、えっと、梅干しとレモンはマンガ界の貴公子てつかおさむ先生の三大名作の一つと言われています」
ツッコミ
「三大名作やとあと2つはなんや?」
ボケ
「だからパブロフに告ぐや」
ツッコミ
「あと一つはなんや、間を開けずにすぐ言えやっ」
ボケ
「えっとあと一つはと、えっと、えっと」
ツッコミ
「そんな探さんでも三大名作なら並んで書いてあるやろ」
ボケ
「人の言い間違えをそんなに責めんでもいいやろが」
ツッコミ
「あっ認めた、よし、認めたなら許したらんでもないけど、あれだけ偉そうに言いやがったんやから晩飯くらい奢れよ」
ボケ
「なんで俺がお前に晩飯を奢らなあかんのや」
ツッコミ
「はあ、あれだけ偉そうに啖呵切ってきたんやから詫びの一つくらい入れろって話や」
ボケ
「人の言い間違えをそんなに責めんでもいいやろが」
ツッコミ
「まだ言うか」
ボケ
「それが三大名作の一つや」
ツッコミ
「は?」
ボケ
「だから、人の言い間違えをそんなに責めんでもいいやろが、が三大名作のもう一つの題名やって言うとるんじゃボケ」
ツッコミ
「お前、痛すぎるぞ、さすがに引くわ」
ボケ
「偶然にもそう言う題名なんやから仕方ないやろ」
ツッコミ
「だいたいな、お前さっきマンガ界の貴公子とか言うてたけど貴公子って基本的に青年の事やからな」
ボケ
「てつか先生はまだ18歳や」
ツッコミ
「梅干しとレモンはかなり昔の作品や言うてたやろが、もうええ自分で調べるわ」
ボケ
「やめや、調べるな」
ツッコミ
「わっ人のスマホを奪ってまで妨害すなや」
ボケ
「違うわ、ただお前の事を心配してるだけや」
ツッコミ
「ネットで調べるようとしとるだけやのに何の心配されなあかんのや」
ボケ
「お手軽だからとすぐネットに頼ると知識が偏るってネットに書いてあったからや」
ツッコミ
「俺はお前と友達をやってこれた理由を調べたいわ」