救世主? シルク
因みに、スミレちゃんは使徒になった事で、魅惑の着ぐるみセットの誘惑が効かなくなったようだ。これで、もう安心だね。
朝起きると、なぜか息苦しい。
ユグドラシルは俺が眠ると安心するように俺の中で眠り、再び召喚するまでは起きてこない。
スノーやアイビーは、俺が眠るまで顔の両側にいて俺を和ませてから布団の中に潜り込み足下にいることが多い。
葵は隙があれば俺の胸元に潜り込んでくるが、最近はユグドラシルが守護しているのでスノー達と同じ行動を取るようになった。
まあたまに起きると胸元にいるが、擽ったい事はあるが息苦しくなることはない。
シルクはアイビーの上に乗って休んだり、着ぐるみセットのフードの耳で休んだりしている。
シルクがアイビーの上で休むときは、アイビーが気を遣って布団の端で休みシルクが布団を頭から被らないで済むように配慮してくれている。
本当に仲が良い二人だと思う。
で、今の俺の状況……こんな時は、落ち着いて状況を考える方が良いだろう。
昨日からスミレちゃんは、俺の自宅に住むことになった。
数名の騎士達がいたので、宰相には連絡が行っているはずだ。
城から何も言ってこない所を見ると、王も了承したのだろう。
宰相が、必死で王に説明しているのが目に浮かぶ。
今度、宰相も労ってあげないとね……。
そして、カトレア先生を自宅に招待した。
和やかな雰囲気でお菓子を食べ、お風呂に入りウンディーネと一戦交えたがユグドラシルが穏便に対処してくれた。
まあ、最終的には威圧をかけていたが誰も傷ついていないので無問題。
それに、俺もウンディーネを従属させちゃったしね……。
その後、皆で食事をして幸せな時を過ごした。
二階の客室に、スミレちゃんとカトレア先生を案内して中の使用方法を説明した。
ここで、俺は安心したんだ。もう、何も起こらないと……
そして着ぐるみセットに着替え、スノー達を両脇に抱えモフモフを堪能。
暫くして、スミレちゃんが来た。
一瞬驚きはしたものの、スノー達を二人で抱っこして会話を楽しんだ。
夜も更けて眠くなったので、二人して幸せ絶頂の気分で眠りについた。
そして、今に至る。
スミレちゃんとカトレア先生を、自宅に招待した以外はいつもと変わらない。
スミレちゃんは使徒となった事で、俺の着ぐるみセットに惑わされない。
……考えられるのは、カトレア先生だ。
しかし、俺は対策としてカトレア先生を二階の部屋に案内した。
二階の部屋には、冷蔵庫に飲み物を入れテーブルにはお菓子を置いてある。
これは、深夜目覚めたときに小腹が空いたり喉が渇いた時の対策だ。
それに、洗面所、トイレ、お風呂など生活に必要なものが全て揃っている。
つまり、深夜にカトレア先生が目覚めても一階に降りる必要がないように気配り……対策をしているのだ。
そして、この部屋は一階にあり扉がある。
寝ぼけた酔っ払いでない限り、部屋を間違える事はないだろう。
……そう言えば、酔っ払いはいるな。忘れていた、わけではない。
まさか、動き回る酔っ払いだとは思ってもいなかったのだ。
俺の両頬が、大きくて柔らかいあれに挟まれ前が見えない。
後ろに逃げようとするが、背中をホールドされて動けない。
両足が、若鳥のお肉みたいなモチモチとした暖かい何かに挟まれている。
俺は唯一動かす事が出来る両手で、大きな柔らかいあれを押し上げる。
そして足の指を動かし脱出を試みるが、思いの外ホールドがガッチリしている。
俺が両手と両足の指を動かす度に、男性と思われる名前を言って喘ぎ声が聞こえる。
カトレア先生、生徒の家でエッチな夢を見るのは良いが……ちょっと勘弁してほしい。
マウスLV2の瞬間移動を使用すれば、脱出は可能であろうと思われるが、新たな機能の空間移動等は近辺に人がいる状況下ではまだ試したことが無い。
攻撃モードでも脱出は可能だが、カトレア先生に何かあっては困る。
仕方がないので、俺はスノーと葵に『眷属・使徒間テレパシー』を行い救出してもらうことにした。
『「スノー、葵、助けて!」』
『「リリー様、どうされました? うにゃん?」』
『「どうされましたの? リリー様、葵はまだ何もしていませんわよ?」』
『「葵、まだ何もしていないと言うことについて後で話したいのだけれど、今はそんな事より……」』
カトレア先生がモゾモゾしだして、色々なところが俺を刺激する。
『「カトレア先生に抱きしめられて、身動きが出来んの。攻撃モードになれば、脱出しきるて思うんだばってん。カトレア先生ば、もし傷つけてしもうたら困るけん。幼女の今ん力では、脱出不可能とー。やけん助けて」』
俺の助けを呼ぶ言葉を聞き、行動に出る二匹――
しかし、何を考えたのかスノーと葵は幼虎と幼狐のまま助けようとカトレア先生に近づく――
『「うにゃーん」』
『「キャー、ですのー」』
そして、二匹とも捕まった。
若干、葵が俺と一緒に捕まった事を喜んでいる気がする。
『「葵、私の背中でハーハーしない!」』
『「ハーハー……していませんの」』
『「スノーも、擽ったいから肉球でプニプニしないでね」』
『「うにゃん……」』
更に、事態が悪化しただけである。
万事休すか? そう思っていると――スミレちゃんも『眷属・使徒間テレパシー』を聞いていた様で起きたのか?
『「フニャー、ムニャムニャ……リリーちゃん、おはようごじゃりましゅ」』
いや、まだ半分寝ぼけているようだ。
だが、これが最後のチャンスかもしれない。
『「スミレちゃん、カトレア先生に抱きしめられて身動きが出来んの。助けを求めた、スノーと葵も捕まってしまって動けんとよ。やけん助けて」』
『「ふぁい。起きましゅ」』
スミレちゃんが、ノソノソと起きだした。
半分眠っている目で歩き出すと、アイビーの尻尾を踏みつけた。
「ワフ、キャイン! クウーン、クウーン」
『ワフ、痛いー! スミレちゃん、僕の尻尾踏んでるよ』
スミレちゃんが、足を上げてアイビーに謝る。
「ごめんね、アイビー。寝ぼけて、踏んじゃった」
今度は、驚いたアイビーがシルクを踏みつけた。
「グファ! ちょっと、バカ犬! 踏んだら、痛いじゃないのよ! って、又踏むな! 早く、どきなさいよ!」
先に起きたスミレちゃんが、シルクとアイビーに説明を行う。
「シルク、アイビー、リリーちゃんがカトレア先生に捕まっちゃったみたいなの。それに、スノー様と葵ちゃんも? だから、助けないと」
「リリーが、遂に何かしでかしたの?」
「クウーン、ワン、ワオーン」
『バカなシルクの考えは違ってるよ。そんな事より、早くリリー様を助けないと』
「エロ犬! バカとは何よ! バカとは……」
シルクの言い種に、スミレちゃんが言葉を阻む。
「シルク? バカな事はもう知っているから、リリーちゃんを早く助けないと」
「ちょっと、アイビーだけでなくスミレまで私をバカにするな! 見てなさいよ、私がリリーを助けるんだから」
シルクが、俺達を助けに行動に出る。
「英明果敢である私、妖精の王女シルク・ジャスミンに全て任せなさい。うふ、華麗なるシルクのミッションスタートよ」
そう言ってシルクはカトレア先生に見つからないように、背後から救助に来る。
「抜き足、差し足、忍び足」
そうシルクが声に出しているが、実際は静かに飛んで近づいているだけである。
そうして、カトレア先生の背後近辺に到着。
後ろを振り返り、アイビーとスミレちゃんに自慢するようにVサイン。
しかし、シルクの運命は、既に決まっていたのだろう。
不意に寝返りを打った、カトレア先生の手に見事命中。シルク撃沈……
「ゲフ、グバボア」
シルクの呻き声が聞こえたと同時に、カトレア先生の足のホールドが緩む。
これなら、自力で脱出可能だ。
「シルク、ナイスよ!」
俺は、思わずシルクを褒めた。
すると、スミレちゃんもシルクを褒める。
「シルク、見事よ。王女や従者ではなく、恥も外聞も捨てての行動は……でも、賞賛に値するわ」
「クウーン、ワフ」
『シルク、日頃の行い悪いからね』
「つう……痛たたた。二人共、五月蠅いわね。それに余計な事、言うなー」
俺達はシルクを誉めて、苦笑いしながらどうにかカトレア先生から脱出した。
俺は耐性が無い人には危険な着ぐるみセットを、洋服専用修復ボックスに収納。
そして、カトレア先生に捕まらない様にしながら先生の服を先生の横に置いた。
俺は服を着替えるべく、シュミーロの愛情セットボックスを見る。
すると、和ロリ服セットの封印が解除されていた。
ただ、もう一つのシークレットセット(封印状態)はまだ封印状態であった。
少しシークレットは気になるが、和ロリ服セットの封印解除の説明を確認するとこうだった。
和ロリ服セット(封印解除)中位管理者になった事で限界突破LV2になり封印が解かれた。
取り出す事により自動で、天狐八尾狐のロリ服セットに変更される。
天狐の耳と八尾狐の尻尾が強制的に付く。
中位管理者になり限界突破LV2になった事により、他の服も眷属・使徒・従者のケモ耳尻尾を、オプションで装着可能となり能力が向上される。
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和ロリ服セット(限界突破LV2により封印解除)
【真名】天狐八尾狐のロリ服セット(多彩色) 使用可能〇
- 【専用神武具】
イザナギ神とイザナミ神の矛 天之瓊矛
- 【専用神武具】
キサガイヒメの誓約の弓 金の弓箭
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黄金色に輝く、美しい稲穂が揺れる景色――
その景色に溶け込むように、豊作を祈る神社が佇む境内で黄金の光が差し込む。
その光に照らされた髪は黄金色に変化して、天弧八尾狐のロリ服セットを纏った俺が現れる。
妄想演出タイム終了。
葵の髪色に揃えてみました。なんか良い感じ姉妹みたいだ。
この服も身体に力が漲る。
この服も他の服同様に武器にあった能力の向上があるのだろう。
和ロリ服セットは、天狐八尾狐のロリ服セットに変更されて天狐の耳と八尾狐の尻尾が付いた。
この服は葵が人型に変化した時の服にそっくりだった。
そして、いつもの様に武器を確認。
これも日本の代表的な神様の神武具だった。
そしてもう一つ気づいたことが有った。
それは、スノーと葵が人型に変化する事により、主の武器の劣化コピーを使用可能だという事。
劣化コピーだとしても、神話級の武器が何処まで劣化するのか分からない。
まあ今の俺は管理者LVが足りなくて使えないが、スノーと葵の使用は可能みたいだった。
劣化コピーとはいえ普通の武器よりは、遥かに強い筈だ。
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限界突破LV2追加機能
【オプション】
天狐の耳と八尾狐の尻尾
天狐八尾狐のロリ服セット使用時に自動装着。
専用装備のため脱着不能
【羽衣、洋服等に装着可能神装備】
スノーの虎の耳と虎の尻尾が装備可能。 能力向上
アイビーの狼の耳と狼の尻尾が装着可能。 能力向上
葵の狐の耳と狐の尻尾が装着可能。 能力向上
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エディット機能
【追記】
天狐八尾のロリ服セット解放により、眷属・使徒・従者に主の劣化型神武具の使用許可を承諾。
使用可能 眷属
スノーフレーク(白銀虎)
葵(天狐と八尾狐の王女)
使用可能 使徒
スミレ(フォレストムーン王国 第三王女)
【パープル・パンジー・フォレストムーン】
使用可能 従者
シルク・ジャスミン (妖精国 第一王女)
アイビー・ゼラニウム(迷いの森の守護者 妖精狼の王)
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俺達はカトレア先生から少し距離を開けて、声をかけて起こす事にした。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
誤字脱字をご報告下さる皆様方も、本当に感謝致します。
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シルク「リリー、ついに貴女ケモミミ尻尾に手を出したわね」
リリー「えっ? でもこれ勝手に付いてくるのよ?」
シルク「そうなの? ねえ、狼の耳と尻尾は付けられないの?」
リリー「この服は、狐のケモミミ尻尾が勝手に付いてくるのだけれど、他の服に
は虎や狼のケモミミ尻尾を付けることができるみたい」
シルク「へー、いいなー……なっ、何でもないわ」
リリー「シルクも、付けてみたいの?」
シルク「べっ、別にそんなんじゃないわよ」
そう言いつつ、頻りにケモミミ尻尾を触るシルクであった。




