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秘密の恋人  作者: 峪明博
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3/11

加奈の正体

「有難う。今日のデートは楽しかったわ。」

「家の近くまで送って行くよ。」

「本当?い・・・、ちょっと待ってね。」

加奈は暫く考えた。

「良いわ。お願い、送って。」

電車で二駅先の場所に二人は降りた。

「ここから近いの?」

「えぇ、まあね。」

ここにはタレントが住むと云われる高層マンションが建っている。

(まさかな。)

勇二は思った。

「じゃあ、ここでいいわ。有難う。」

「うん。了解また、学校で。」

「また、学校で。」

そして、日曜日の朝。勇二は加奈二Lineをした。

(暇だねぇ}

{今日も私暇なんだ)

(また、デートする?}

{ok~)

(やたーっ}

{美味しいクレープ屋さんがあるんだってー)

(良いね行こー}

{じゃあ、11時に○☆駅で集合ねーっ)

(了か~い}

二人は駅で集合し、クレープ屋に行った。

「美味しーっ。」

「うん。美味い。」

「甘いねぇ。けど、程よい甘さで、バナナも美味しいわ。」

「そうだねぇ。」

「勇二君。はい、あ~ん。」

「同じクレープなんですが。」

「もう、のり悪ーい。」

「はい、じゃあ下さい。」

「はい、あ~ん。」

「あ~ん。」

「美味しい?」

「同じ味がする。」

「ふふ、同じクレープ注文したからね。」

「別々の頼んだら良かったのに。」

「勇二君と同じの食べたかったの。」

勇二は頬を赤くして黙った。

その後、様々な所を散歩をした。

「そろそろ帰ろう。」

「そうね。」

「家の近くまで送っていくよ。」

「有難う。」

電車の中で。

「早く帰らないとお母さん心配するだろうし。」

「家に親は居ないの。」

勇二はぎくっとした。

「ゴメン。いけないこと聞いたね。」

「違うの。離れて暮らしているの。」

「えっ、どうして。」

「私、ここでやりたいことがあって来たから。」

「へぇ。そうなんだ。」

「うん。」

「凄いなぁ。夢を追いかけてるんだ。」

「まぁ、そうなのかな。だから、いつも家は独りなの。」

(えっ、それって・・・。)

勇二の心拍数が上がった。

「だからね。寂しいの。」

「うん。」

「だから・・・。」

「だから?」

「勇二君みたいな彼氏がいて良かった。」

「え、あっ、うん。」

(なんだ、家にお呼ばれじゃないのか~。)

勇二は落胆した。

「有難う。ここまでで良いわ。」

「うん・・・。」

「どうしたの?元気ないわ?」

「うんうん。何でも無い。」

「彼女の私に言えないこと?」

「だからね・・・。」

「だから?」

「その・・・。」

「うんうん。」

「家に行けたらなぁと思って・・・。」

加奈は赤面した。

「まだ少し早くないかしら?」

「そ、そうだよね。ゴメン。」

「じゃあね。」

勇二はため息をついた時、

「きゃっ。」

彼女は躓いた。

「大丈夫、加奈。」

「大丈夫。勇二君。痛っ。」

「あっ、膝から血が出てる。」

「大丈夫よ。これくらい。」

「ダメ。ほら肩貸して。」

「・・・はい。」

加奈は軽く足を捻挫していた。

そして、勇二が加奈を運んだ先は、

「なん・・・だと。」

そこは例の高層マンションだった。

「ビックリした?」

「うんうん。ビックリしとないよ。」

そして、部屋の前まで連れて行った。

「ちょっと待っててね。」

「う、うん。」

暫く待っていると、ドアがバタンと開いて、

「勇二君!!」

「どうしたの加・・・奈?」

「ゴ、ゴキが・・・出たの!ねぇ聞いてるの?勇二・・・君?」

「君は、確か信濃・・・夏帆?」

「えっ?」

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