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黄金の魔女王  作者: 釣り師
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第62話 キートの屋敷にて

これも火曜日投稿予定の分です。

稲刈りを早く終わらせたいのにmmmmm

 翌日、朝からパパと一緒にエデンの都を出て、転移魔法で全員キートの屋敷に帰

った。世界樹セーラから聞いた勇者の件と世界樹の枝を手に入れた報告のためであ

る。出来れば、魔法主体のママのために早く杖を作成しておきたかった。4人が居

間に転移すると、ポリーさんとママが、待っていてくれた。昨夜、思念通信で報告

だけはしており、今日の朝、しばらくぶりに顔を見せるように言われていたのだ。

 「ママ、ただいま。」「ただいま。」私たちは久々の再会に喜びハグをする。

 「お昼まで、居られるんでしょ。ソファーに座ってよく顔を見せて頂戴。少し見

 ない間に、3人とも大きく成ったわね。」しげしげと私たちを見てママが言う。

 「そうかなあ、毎日見てた俺には解らんが、3ヶ月以上たったからな。」とパパ

 が言うと、「このくらいの子供の成長は早いのよ。1ヶ月見ないと驚くくらいな

 んだから」とママに叱られている。

 「そてはそうと、ワグルの奴隷商は、どうなったの?」気になっていた事を二人

 に聞いてみると、

 「小康状態かな、今まで、呪樹海東側の森林地帯で、奴隷狩りをしていた5人の

 奴隷商は捕まえて処刑したし、奴隷狩り隊も20組みで400人以上捕縛して全

 員処刑して、ワグル帝国に通知したの。ワグル側からの侵入路と思われる箇所に

 は数十カ所に見張り所を設置して、在住の獣人やエルフに任せてあるし、呪樹海

 の北東端には、奴隷商ぐらいは直ぐに対処できる飛竜隊の砦も出来ているの。私

 たちが、ワグル帝国に通知してからは、一切奴隷狩りは姿を見せてないわ。」

 「カムール王国の、ピエル王子の話だと、ワグルには奴隷商ギルド本部があって、

 帝国の中枢に食い込んでいるらしい。しかも、カムール王国以外の人間界の国々

 に支部を持っているドデカい組織らしいから、下手をすると、帝国軍が侵攻して

 くる可能性もあると、心配してくれてたぞ。」とパパが言うと、ママがにっこり

 笑って、「その辺は、タキア公子も把握していたようね。人族部隊の中から腕が

 立って隠密技能のある数十人をワグル帝国内に侵入させて、情報収集と、帝国軍

 の動きを見張らせているわ。」とママが教えてくれた。

 それなら少しは安心かなと思い、世界樹セーラに呼び出され、女王用に神聖杖な

んてものを作ってしまったこと、世界樹の枝を扱う唯一の大魔道師に認められた事

を、報告する。その際、世界樹セーラが厳選した99本の世界樹の枝を貰ったこと

も伝え、セーラの指示は、勇者が聖杖を求めて来た場合に授けてほしいとの事であ

ると伝えた。そこで、勇者が生まれるのは魔王が生まれることを意味しているのは、

私でも解るので、魔族界にそんな兆候がないか調べてほしいと訴えると、ママが、

 「今の魔族界に、悪魔の卵を受け入れられる王族は居ないわ。ヤグル族の呪術で、

 踊らされるような小物には無理よね。本当なら呪樹海の呪いの元、ゴーラなら多

 分悪魔も食指が有ったかも知れないけど、黄金の女神に浄化されてしまったから、

 悪魔が生まれるなら人間界の国になるわね。クミロワ大公国は、黄金の女神の聖

 光に包まれたから、後100年は、悪魔の卵は侵入出来ないし、エデンに至って

 は、世界樹セーラに護られているので絶対無理だもの。」と言う。

 「でも、勇者の聖杖を作るように世界樹セーラがアリアナに依頼するという事は、

 既に、どこかに悪魔の卵が、発現していると言う事よね。」とポリーさんも心配

 する。しかし、ママは、「大丈夫、大丈夫。もし人間界に、悪魔が出現したら、

 人間界を滅ぼしてしまってから、あたし達で退治しちゃえば良いじゃない。」な

 んてとんでもないことを事を言い出す。これに切れたポリーさんが、ママの首を

 つかんで、

 「あんたの人間界嫌いは承知してるけど、その人間界には、奴隷にされた獣人や

 エルフ達が沢山居るんだよ。魔族やドワーフの奴隷も居れば、カムール王国には

 そこに住む獣人たちがいるんだ。奴隷たちが最初に生け贄になるのは目に見えて

 いるでしょうが。」と叱りつける。

 「ごめん、何も考えてなかった。しょうが無い、アリアナ、勇者が来たら、聖杖

 作ってやんな。カムール王国まで亡くなっちゃ面白くないし、それより私に先に

 聖杖なんてものを作っておくれよ。そうすりゃ、魔族界の守りぐらいは、出来る

 からさ。」この人は本当に・・・、今でも聖剣を持っているのに、充分守れるで

 しょうがと、言えなかった。「うん、解った。」この人の前では良い娘なのだ。

 異空間収納から、世界樹の枝を1本取り出し、ママをイメージして女王の杖同様

の機能付与して自我の発現は書き込まない様にしたが、勝手に発現してしまった。

機能付与した途端、眩しく発光してから、ママの手に飛んで行き、

 「聖杖氷河と申します。貴方様を我が主に迎え、お仕え出来る事を恐悦至極に存

 じます。」なんてこと言ってるよ。慌てて鑑定してみると、

鑑定結果

聖杖氷河:大魔導師アリアナ作

原材料 :世界樹の枝

レベル :神聖杖

能力  :使用者の魔力を10倍に増幅 自動修復機能有り 硬化防御機能有り

使用者 :白銀のブリザードのみ使用可

価格  :つけられません。


 やっぱり神聖杖だった。しょうが無いと諦めることにした。ママは大喜びして

いるが、どうでもいいわと忘れることにする。

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