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黄金の魔女王  作者: 釣り師
24/92

第24話 ゴブリンクィーンみーつけた

 翌朝、空が白みだしたころ、すでにポリーさんとシロは、ゴブリンキングの

拠点を監視するために配置しているが、私は、西の拠点、クロが南の拠点を監

視していた。見ていると200匹のゴブリンたちが騒ぎだした。ジェネラルと

メイジ、ソルジャーが消えているのに気が付いたようだ。囲いの中から斥候ら

しき5匹のゴブリンが飛び出してきて、キングのいる中央の拠点に向かって走

りだした。予想どうりの行動なので、木々を飛びながら尾行していく。20分

たらずで、中央のキングの拠点に辿りつく。私はポリーさんとシロが待機して

いるところに合流する。既にクロも二三分前に合流していた。拠点の中が騒が

しくなったが、しばらくすると、3組の集団が、三方向に向かって駆けていく。

北と西と東に向かっていく。北へは、ソルジャー2匹にゴブリン3匹が向かい、

東には、ソルジャー1匹、メイジ1匹、ゴブリン3匹。西に、メイジ1匹とゴ

ブリン4匹が向かった。3方向ともに囮の可能性もあるので、ポリーさんには

ここに残ってもらい、北へはシロが、東へはクロが追跡していった。私は西方

向へむかう一団を追跡することにした。指揮系統のいない西の拠点に伝令を出

す必要はないと思うし、メイジが一匹で率いていることが、なぜか胡散臭いも

のを感じたので、特に慎重に気配遮断して追跡する。西の拠点に向かって3キ

ロ程進んで急に停止した。周囲を見回し確認してから、徐に進行方向を北に変

更した。細いけもの道を10キロ程進んでから東に向きを変え、また5キロ程

進むと、山岳地帯の麓に辿りついた。そのまま少し進んだところに巨大な岩が

あり、その裏側に入っていった。サーチ魔法で確認すると、やはり居ました。

結構、大きな洞窟になっており、その中に20匹のソルジャーと10匹のメイ

ジに守られ、ゴブリンクィーンが食事をしていた。イノシシを生で齧っている。

そこへ、4匹のゴブリンをつれたメイジが報告に辿りついた。報告を聞いたク

ィーンは、ソルジャーになにか命じる。すぐに2匹のソルジャーが洞窟の口に

駆けてきて、岩の影から周囲を偵察し、なにもないのを確認してクィーンの元

に戻り報告する。それを聞いて少し安心したのか、クィーンは伝令の5匹を労

ったようだ。これほど用心深い相手だと、また何処かへ移動して隠れられるの

が心配になり、思念でシロを呼ぶ。『シロ、今どこ?』『北の拠点の前で見張

 ってるよ』との返事がすぐ来たので、『良かった。そこからなら5キロほど

 だから、10分ぐらいで来れるね。クィーン見つけたわ。また、隠れられな

 いようにすぐに狩っちゃおうと思うの。洞窟の中にいて、一人じゃ、クィー

 ンに洞窟の奥の方に逃げ込まれたら厄介だから、助けて。場所のサーチ画面

 送ったから解るかな?』『あ!来た。これなら解る。すぐ行く。』

 洞窟の入り口の巨岩が見える木の上でゆっくり待つことにする。


 10分少しでシロが合流して来た。ゴブリンクィーンがいる洞窟の状況を説

明して、殲滅計画を練る。まず、シロが水魔法で洞窟の奥への抜け穴すべて氷

で閉ざし、逃げ道を無くす。その間、私は10匹のゴブリンメイジを闇魔法で

金縛りにして、神刀さくらの風魔法風神の刃でゴブリンソルジャーを殲滅して

いく。シロは逃げ道を塞いでしまったら、応援よろしくねと言う感じの攻撃計

画で、二人には十分通じる。すぐに二人は洞窟の入り口に近づき、ゴブリンメ

イジたちの仕掛けた結界の一部解除をして、気配遮断と透明化で姿を消して、

そっと忍び込んでいく。サーチで記憶していた通り、20mほど入ると、ゴブ

リンクィーンたちのいる広い空洞にでる。シロは壁際にそって回り込み、順番

に抜け穴に入って少し行ったところで水魔法の氷結を使い、氷で塞いでいく。

シロが最後の4番目の抜け穴に侵入したのを見て、闇魔法金縛りをゴブリンメ

イジにかけて、すぐに姿を現し、さくらを抜いて風魔法風神の刃をゴブリンソ

ルジャーたちに連射する。さらに、驚いて立ち竦むゴブリンクィーンの隙を突

いて足首めがけアサシン魔短剣を投擲する。みごとに右足首を貫いたので、す

ぐに逃亡される心配はないと判断し、生き残りのソルジャーに襲い掛かる。す

でに20匹いたソルジャーは5匹を残すのみとなり、キズだらけになりながら

も、大剣を振り翳しクィーンに近づけまいと襲い掛かってくる。脇をすり抜け

頸動脈を切っていく。そろそろ、ゴブリンメイジたちも金縛りが解けて攻撃し

てくるかなと横目で確認すると、11匹のゴブリンメイジと、4匹のゴブリン

が氷漬けにされ死んでいた。シロの仕業である。ママのおはこのブリザード氷

結を練習してたと思ったら、なかなかのものである。ただ、私がこの忍び装束

を着てなかったら、一緒に凍らされた可能性が高いが、お姉ちゃんとしては、

褒めるべきか、叱るべきか、終わってから考えよう。最後のソルジャーの頸動

脈を刎ねて、ゴブリンクィーンに向き直ると、そこには斧を持った右手と首を

刎ねられ頭部のない白く凍った身体がゆっくり倒れていくところだった。まあ

いいけど殲滅終了である。気持ちを切り替え、せっせと獲物袋に収納する。シ

ロには、黙ってゲンコツをひとつ落としておいた。魔法は場所を考えろ!


 ひとまず、ポリーさんの元へ転移する。クロも呼びもどし、クィーンを発見

し討伐したことを報告する。すぐに中央拠点を潰し、キングを討伐することに

決める。ここには、もうメイジは2匹しか残っていないし、ソルジャーも5匹

だけである。ここは、ゴブリンキングをポリーさんに譲るしかないので、私と

シロが正面から突入して雑魚ゴブリン200匹を殲滅する間にクロが残りのメ

イジとソルジャーを狩って、ポリーさんがゴブリンキングを狩るという事にな

った。ゴブリンキングといっても所詮はCに近いBランク魔物でしかない。実

際、ポリーさんの瞬殺だった。メイジも2匹では攻撃魔法を打つまもなく、ク

ロの投げた短剣を眉間に受けて死に、ソルジャーに至っては、5匹とも私の怒

りのブリザード氷結の巻き添えで凍死してしまった。私とシロが、まず正面の

柵を爆破魔法で吹き飛ばし、雑魚ゴブリンがわらわら出てきたのに合わせ、私

が、ブリザード氷結をぶっ放した。シロを睨みながら「この位、解放された所

で使う魔法だからね。解った?」と一言そえて。ちょっと威力が強すぎたため、

小屋の中の雑魚ゴブリンまで、凍死していた。終わったことは、深く考えない

で、せっせと獲物袋に収納し、北の拠点と、東の拠点に向かう。そのどちらで

もポリーさんの瞬殺は続き、1日でクィーンの隠れ家と、3箇所の拠点の殲滅

を完了した。まあ、残りの南と西の拠点は雑魚ゴブリンしか残っていないから

明日でいいか?と、4人白亜の別邸に帰り大浴場でのんびりすることにした。

余談だが、次の日に南と西の拠点に朝一番にいったが、どちらももぬけの空で

あった。




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