表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄金の魔女王  作者: 釣り師
12/92

第12話 名刀さくら誕生

今回は頑張りました。

 一階の居間に行くと、(まだ2歳児には階段は辛いのでフライの魔法で降りる)

ポリーさんが暇そうに紅茶を飲んでいた。

 「ポリーさん、今日はお休みですか?」と声をかける。

 「あ! アリアナちゃんヨシア先生のところでのお勉強は終わったの。私はマ

リアに頼まれて、ギルドを休んで、留守番してたのよ。何かおやつ作ろうか?」

 「ううん、いい。これあげる。」と甘魔桃をひとつ差し出した。

 人に仕事を休ませて、自分の家の留守番をさせるなんて、なんて手前勝手な女

なんだ?うちのママは。なんて心にも思ってませんが、お詫びのしるしです。

 「これ、甘魔桃よね、どうしたの?」と言いながら、しっかり甘魔桃は受け取

る。「うん、ヨシアに貰った。1個あげる。」と言うと、「だからアリアナ大好

き。ママにもこの気遣いを教えてあげて。」と、私を抱きしめる。

 甘魔桃を見ると、獣人の方たちは警戒心がゼロになっちゃうんだな。男に生ま

れていたら、最高の惚れ薬ゲットでしたのに・・・・変なことを考える。

 「ポリーさん、私 自分の部屋で、魔法の練習してるから、一人にしておいて

ちょうだい。」「頑張るわね、いいわよ。夕食になったら呼びにいくわね。」

 よし、これで日本刀を作れる。可愛く手を振って二階の自分の部屋にフライで

戻る。


 さて、錬成魔術錬成魔術とヨシアの記憶を呼び起こし、日本刀の刀鍛冶風景を

イメージしながら、魔鉄のインゴットに魔力を少しずつ供給していく。魔鉄のイ

ンゴットが形をかえ、一本の刀身が出現する。あれぇ、大きいな、刃渡り150

cmぐらいあるぞ。斬馬刀って言われるぐらいのものになっちゃった。柄と鞘を作

る。鞘は朴ノ木を乾燥させてとってあったもので作る。柄を付け、最後に付与魔

法を付与する。血糊・脂の自動排除、自動修復機能、自動砥ぎ機能、固定使用者

認識機能を付与した。出来栄えが気になるので、鑑定して見る。


斬馬刀:アリアナ作

銘  : なし

レベル:聖剣クラス

使用者:未指定

価格 :つけられません


「ええぇぇ・・・ 何この鑑定結果、これは異空間収納のこやしだな。次いこ

う。」

 今度は半分の量にインゴットを切断して錬成魔術をかける。出来た刀身は刃渡

り90cmぐらいの良く見る日本刀サイズだ。残り半分の魔鉄インゴットも錬成魔

術をかけると、やはり同じサイズの刀身ができた。同様に柄と鞘を作り、付与魔

法を付与してから、鑑定する。


日本刀:アリアナ作

銘  : なし

レベル:聖剣クラス

使用者:未指定

価格 :つけられません


 やっぱり大きいな。大人になるまで使えないかな。と思い、また、2本とも異

空間収納に放り込む。新しい魔鉄のインゴットを一つ出し、刃渡り60cmの小太

刀を最初からイメージして、錬成魔術をかけてみる。少し魔力を多目にかけてみ

る。今度は、一度に3本の小太刀の刀身が出現する。いままでの刀身より、綺麗

で可愛い。今日の最高傑作のつもりで、銘を入れる。さくら、ぼたん、あやめと

順に花の名を入れる。柄と鞘を作り、付与魔法を付与して鑑定してみる。


小太刀:アリアナ作

銘  :さくら

レベル:神剣クラス

使用者:未指定

価格 :設定不可


小太刀:アリアナ作

銘  :ぼたん

レベル:神剣クラス

使用者:未指定

価格 :設定不可


小太刀:アリアナ作

銘  :あやめ

レベル:神剣クラス

使用者:未指定

価格 :設定不可


 「ええぇぇ・・・、神剣クラスって、聖剣クラスとどこが違うのよ。」

 思わず大きな声が出てしまった。解らない時はヨシアに聞けの家訓に則ってヨ

シアに思念を送り来てもらう。作ったすべての刀を床に並べ、鑑定してもらい、

私の鑑定結果と照合する。やはり同じだった。では、聖剣クラスと神剣クラスっ

てどういう事かな と聞くと、「神剣とは、神々が作り使用する神の剣じゃ。聖

剣とは使徒のために神が与えた剣のことで、神剣以外には太刀打ちできない伝説

の剣じゃ。」

 「ううん・・、解らないよ。どっちが上なの」「しいて言えば、神剣かのう。

我も解らんのじゃ。それはそうと その2本ある日本刀の方を一本我にくれぬ

か?そなたの前世での知識からおぼろげながらも、使い方は解ると思うんじゃ。」

「いいよ。」

 私の返事と共に一本の日本刀が空中を飛んできてヨシアの手に収まった。鑑定

すると 使用者:ヨシア に指定されていた。嬉しそうにそれを持ってヨシアは

転移で帰っていった。 残された私は、まず3本の小太刀に、私に使われたい娘

?だれ?早い者がちと思念を送ると、さくらが一番早く私の手に飛んできた。ぼ

たんとあやめには必ずすばらしい遣い手を見つけてあげるからねと、慰めてから

異空間収納に納めた。

 さくらの使用者欄にアリアナ・クミロワと表示されたのを確認し、異空間収納

に納めた。そのとき、部屋の扉が勢いよく、開け放たれ二人の人間が飛び込んで

来た。

 「アリアナ、ポリーに聞いたら昼2の鐘の前に帰ってきてたそうじゃない。す

ぐにママに思念で連絡してくれたら、商売なんかほったらかして、すぐに帰って

きたのにつめたい娘。」といって抱きしめてくるマリアと、「そうだよ。パパも

すぐに帰ってきたよ。」と頭に手を置く父イルシャだった。そして、床の上の物

に気づかれた。 「アリアナ、そこにあるのは、お前がつくった剣なの? 見た

こともない形ですが、大魔導師ヨシア様に教えを受けた物ですか?」 「はい、

刀というものです。普通の剣はものを叩き切るのですが、刀はその切れ味で、切

断するものだそうです。東方の島国に伝わるものを参考に作ってみました。」 

「見てもよいか?」ふたり揃って問いかけてきたので、「どうぞ、持ってみて下

さい。」と答える。

 母マリアは興味深そうに日本刀を抜いて、美しい刃紋に見とれている。

 父イルシャは斬馬刀を抜いてから、鑑定魔法で調べてから、「このレベルは聖

剣クラスじゃないか。しかも、魔鉄で打たれている。アリアナ、これは大公国の

宝物庫にあるどの名剣よりも優れているぞ。」と興奮し出す。

 「じゃあ、その斬馬刀はお父様が、日本刀はお母様がお使い下さい。」私がそ

う言うと2本の刀身がうれしそうに輝き、使用者欄にそれぞれ、イルシャ・クミ

ロワ マリア・クミロワと設定された。 「お母様、その刀は魔鉄でうちました

ので、付与魔法がかかっており、お母様が許可しない限り、お母様以外の人には

使用できません。また、自動修復機能、血糊・脂の自動排除、自動砥ぎ機能もつ

いていますので、いくら魔物を切っても切れ味の落ちることがなく、メンテナン

スの必要もございません。お父様の斬馬刀も、同様です。それから、魔鉄で作っ

た御陰で、お母様の魔法媒体としても杖の代わりに使用できます。」私が説明す

ると、

 「ああ、やっぱりあなたは天才よアリアナ! 私の最高の宝ものよ。」と、ま

た抱きしめられた。 ふと見ると、開け放たれた扉のそばで、ポリーさんが、う

らやましげに、「マリアもイルシャもいいな、そんなすごい剣を貰って。」と拗

ねだした。

 「ああもう、明日ヨシア先生にお願いして、魔鉄を少しいただいてから、ポリ

ーさんの剣も作りますから。ポリーさんも日本刀にしますか?」と聞くと、「い

いえ、私は元々母から受け継いだミスリルのショートソードを使ってたの。だか

ら、同じ大きさのショートソードでお願いするわ。形見のショートソードが折れ

たためにハンターを引退したのよ。」と言う。「じゃあ、その鞘は残ってません

か? あったらそのサイズに合わせて作りますよ。」と私が言うと、「まってて」

と自分の部屋に走って行く。すぐに鞘を持ってきたが、折れたミスリルの剣が収

まっている。よく見ると、ミスリルの純度が、半分もないものであった。これの

修復は不可能だなと思い、柄の握りも、バランスも同じに成るように魔鉄で作ろ

うと考え、

 「ポリーさんの剣は明日作って来ます。」と鞘と折れた剣を預り異空間収納に

納めた。 父と母は、こちらの話を全然聞いてなく、自分達の刀に見惚れていた。

 まあ、いいか。





 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ