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試し書き  作者: デルタ
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プロローグ1

ー4月ー

それは「出会い」と「別れ」の季節。

新しい学校、せつない卒業。新しい友、別れの友。

そんな4月6日、

僕は高校の入学式に臨んでいた。


「.………えー入学生の皆さんご入学おめでとうございます」


「ふぁ〜〜〜〜。。」


一つあくびをする

校長からの挨拶は面白みがないから余計に眠い

何か呪文を掛けられているようだ。


「おいおい、よくあくびなんかできるな?お前は緊張感と言うものを知らないのか?」


コソコソと隣の奴が注意してくる。

こいつは「立花 春樹」

中学からの付き合いでいつも登下校している仲だ。


「しょうがないじゃん。つまんないんだし。」


「そーゆー事を言ってるんじゃないんだよ俺は!よくもこの状況であくびができるなって言ってんの!」


「出ちゃうもんは仕方ないよ。」


僕はこんな堅っ苦しくつまらないのは嫌いなんだ。

早くこんな式終わってしまえよと思う。

そう立花と話してたら案外それは早かった。


「……えー私からは以上です。」


そう合図すると司会が


「一同ご起立お願いします。」


といい、


「一同、礼!」


と言って式が終わった。


入学生一同は各教室に移動し、

自分の席に座って担任が来るのを静かに待った。

僕もこのムードに染まり、一睡をしておこう、

そう思って寝ようかと思ったら

後ろの奴がそれを邪魔した


「なぁー!なぁー!どんな先生かな?」


(子供か。)

そう思った僕はめんどくさそうに返事をした


「どんな先生でもいいだろ?」


「お前それ、絶対高校生活損するタイプだぞ、」


「いいよ。どうせ俺の高校生活なんて薄っぺらい紙のような内容だよ。」


「なぁ!なぁ!女の人かな?」


(子供か。)

何度もこいつには思わされる。


「俺に聞くな。今眠いからあとにしてくれ。」


そう告げると、

なぜか僕は熟睡してしまった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


眼が覚めると僕は生徒全員に笑われていた。

現状を把握するのに時間がかかる。


「湖池!お前の番だぞ!」


(……そうそう俺の名前は「湖池 賢吾」……そうじゃなくて、今なにやってんだ?)


「賢吾!お前の番だよ!寝ぼけてないで早くしろよ。」


立花がそっと耳元で囁く。


「俺の番ってなんの?」


「まさか、お前今まで寝てたのか!?」


あれから今の今まで寝ていたから知らないが

どうやら今は自己紹介をしているらしい。


「え、えっと湖池 賢吾です。とりあえずよろしくお願いします!」


と、とりあえず自己紹介をするとパチパチと拍手が鳴る。


「じゃあ次、立花。」


と担任が言うと立花が自己紹介をする。


「立花 春樹です!好きな事はギターを弾くことです!部活は剣道部に入部しようと思ってます!これからよろしくお願いします!」


おおー!という声やへぇー!という歓声が聞こえてきた。

湖池とは大違いの差だ。


「次、田中。」


自己紹介の途中だが湖池は立花に今までの事を聞き始めた。


「なぁ。あの人が担任だよな?」


「おいおい、本当に寝てたのかよ。ああ、そうだぞ。

あの人が西片先生。めっちゃ可愛いって盛り上がってたのに。」


「へぇー。」


「なんだよ冷たいな。見るからにスタイルいいし、声もいい、最高の先生だと思わないか?」


立花が少し気持ち悪く思えてきた。

話が終わる頃には自己紹介も終わっていた。


「えーこのメンバーでこれからやっていくからな!よろしく頼むぞ!」


と意気込む先生。


「あ!そういえばら資料を先生と一緒に職員室まで届けに来てくれる人いる?」


と最後に全員に尋ねるが誰も返事をしない。


「うーん。そうか、なら湖池!寝てた罰な」


と笑いながら言う。

するとみんなは笑い「ドンマイ」とだけ言う

仕方なく了解する湖池。


しかし、まさかこの後あんな事が起こるなんて

今の僕はまだ知る由もない。

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