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愛人

作者: 古一尚次

「愛人」

文化祭後、周りが自分をそう呼ぶようになった。

原因は、文化祭中、クラスの出し物で逆転喫茶という男女逆の衣装で喫茶店をやったことだ。当然男なので女装をした訳なんですが、休憩時間の時に事件は起こった。他クラスの友人と校内を回っていて、着替えが面倒だった為にそのまま行ってしまった。すると偶然友人の彼女と鉢合わせしてしまい、目が合った瞬間、右ストレートがボクの真横を通った。

『この浮気者!』

涙目な彼女。

『はい!?』

泣きたいほどびっくりしたボクら。

『私という者がありながらこんな美人な愛人がいたなんて聞いてない!』

『えぇ!?』

そりゃ言ってないし勘違いですからね。男ですし、声低いでしょうが。横にいる彼氏は呆然してますよ?

しばらく鬼のような形相で追い回され、その後、必死に誤解を解き、信じてもらえたから良かったもののボクのあだ名はすっかり「愛人」になってしまって、こちらとしては迷惑極まりない。

「愛人」

「違うんですが」

「そう怒るなよw」

「殺るか?」

「ゴメンナサイ」

最近はこのやり取りが当然のように繰り返される。まぁ、演劇部であるボクは確かに女装してるときは女を演じていた。自分で言うのもなんだが、芝居をする中でのエースとして一瞬にして役に入ることができる。それは置いといて、多分休憩時間にスイッチを切るのを忘れてそのまま芝居を続けていた所に彼女と出くわした。右ストレートが飛んできた時には我に返った。ある意味恩人だったな。

「愛人くん」

慣れれば愛着も湧いてくる。


ハズがない。誰か誤解を解いて正しい情報をばらまいてくれ!


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