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第21話:『帝都進撃――仲間たちの絆』

 エクリプス帝国の首都、聖都エデン。

 その中央にそびえ立つ巨塔から放たれる赤い光柱が、世界の空を血の色に染めていた。


「……あれが、全ての元凶か」


 アルトは新生ゼクセリオンのコックピットで、不気味に輝く塔を睨みつけた。


 だが、帝都への道は険しい。

 地平線を埋め尽くすのは、エクリプス軍が誇る無敵の鉄騎士団。空には、ヴァルガスが率いていたものとは比較にならない規模の要塞艦隊が浮遊している。


「アルト様。……帝都の防壁は、神の加護を受けた『不可侵の壁』です。ゼクセリオン一機では、辿り着く前にエネルギーが尽きてしまいます」


 ルナの悲痛な声。だが、アルトの口角は不敵に上がった。


「……一人で行くなんて、一言も言ってないぜ」


 その時、ゼクセリオンの通信回線が、無数のシグナルで埋め尽くされた。


『――待たせたな、アルト! ここから先は、俺たちスカベンジャーの仕事だ!』


 地響きとともに、ゴミ山の斜面が崩れ落ちる。

 そこから現れたのは、ガストンが率いる『アンダー・ギア』の重機軍団だった。


「ガストンさん! それに、みんな……!」


「貸しを返しに来たぜ、坊主! 軍の連中には、ガラクタの底力ってやつを教えてやらなきゃな!」


 さらに、空からも複数の影が降下してくる。

 かつてアルトに救われた辺境の村の若者たちや、軍の圧政に反旗を翻したレジスタンスの航空機たちだ。


「アルト殿、後ろは任せろ。……私の剣、貴殿の道を切り拓くために振るおう」


 ゼクセリオンの肩で、セシルが愛剣を抜き放つ。


「……みんな。……ああ、わかった。行こう!」


 全軍、突撃。


 ドォォォォォォォォォン!!


 ガストンたちの重機が、帝都の外壁に体当たりを仕掛け、爆発的な勢いで突破口を開く。

 レジスタンスの機体が空を舞い、敵艦隊の注意を惹きつける。


「道が、見えた……! 右目センサー、フル稼働! この絆が作った隙間、絶対に逃さない!」


 ゼクセリオンが加速する。

 仲間の盾を、翼を、想いをその背に受けて、白銀の巨神は光の矢となって帝都へと突き進む。


 かつてゴミ山で一人、ガラクタを見つめていた少年は今、世界中の「ガラクタ」と呼ばれた者たちの希望そのものになっていた。


「――皇帝、待ってろ。俺が、その歪んだ世界を鑑定してやる!」


 爆炎と喝采の中、アルトたちはついに帝都の奥深くへと踏み込んでいった。

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