表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアルで魔法を使える私(魔女)はゲーム内でも魔法が使えるようです。  作者: みかんの実


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/27

番外編2 その一人とはシーナのこと...かも。

ザッシュ。ザシュ。コンコン。


剣を振るう音が聞こえる。


心を無にして、私は採掘を頑張っていた。


配信はとっくの昔に終わり、映えない作業を私は一人でやっている。


そう、一人で。


今の私の瞳は百人中九十九人が大丈夫?と聞くほどなにも映していない。ガラス玉のようだった。


しーながいるとドロップ率下がるかも!あと案件来てて行かないとだから!よろしくね!


と言い去っていった友人兼相方に思いをはせる。


......今度会ったら絞めよう。


単純作業ってなんでこんな疲れるんだろう。と思いながら掘り続けて数時間。何とか必要個数が集め終わった。


滅茶苦茶私えらいと思う。ちなみに余裕で徹夜です。


頑張った。すっごく頑張った。


なんとかアイテムを集めきったのだ。お金の節約のために、自力で集められるものは集めよう!ルルが!と言われ、耳を疑った。


私、完全なるワンオペでした。


泣いていいと思う。


ピロン。


シーナからメールが送られ、ド深夜だったため訝しみながら内容を見る。


ピシり。そんな音が聞こえた気がする。


カジノで全ベットしてきたらめちゃくちゃ稼げた!

素材も買えそう。


そんな、朗報でもあり無慈悲でもある内容だった。


私はその場に崩れ落ち....なかったけど。


「~~~っ!!間が、悪いんだぁぁーーー!!」


腹式呼吸を正しく使って、全力で叫んだ。


―――スキル:咆哮を獲得しました―――


脳内に響いた声には、無視を決め込んで。



***



「いやー何とかなったね!よかったよかった」


その言葉に反応せず、だんまりを決め込んでいると。おーい、ルル?などと、目の前で私に対して手を振ってくる。


「もしかして、まだ怒ってたり.....?」


「いや、呆れてる。」


はぁ、とわざとらしくため息をつく。


こいつ...もうこいつでいいや。もといシーナはカジノで儲けたあと、またもや全てお金をかけて見事に失敗したのだ。


もう、あのときは叫んだね。

咆哮スキルを手に入れたせいで音量が大きくなっていたのはちょっと恥ずかしかったです。はい。


期限の前日になってもまだ集まりきってなかったときは失敗を覚悟したが、運営側も気になるというプレイヤーたちによって一時的にGを貸してもらうことができた。


「おお、お主ら。材料を集めてくれて助かったわい。ほれ、これはお礼じゃ」


祭りの会場に行けば、開催者である老人がいた。


―――スキル:剣舞を獲得しました―――


剣舞...?


「弓舞...?」


あれ、貰えたスキル違うっぽいぞ。


「お主らの職業にピッタリなスキルのはずじゃよ。」


にこり、と優しくて、どこか達観した笑みを向けられる。

違う、そうじゃない。


「魔法使いですけどねぇ...いや、強いし嬉しいけど。」


剣を使うごとにSTRが1%ずつ上昇するパッシブスキル。

最大値は200%。


「ほれ、お主らも参加してこんか。」


受付と書かれた行列を指される。


「「いや、(しーな)達は運営側じゃ....?」」


しーなと私の声がきれいにハモった。


「そんなの知らん」と繰り返され、困惑しながら受付を済ませた。

割り込みをさせてもらえましたありがとう!


「じゃあ、しーなもルルと戦うのかな?決勝戦。」


出場選手の証である腕輪をはめているとシーナから考えていなかった言葉が出てきて、思わず「へ?」と間抜けな声が漏れた。


「あ~、いや。確かに。決勝戦までいけるかどうかは謎だけど......あれ?しーなと私って戦ったことなかったっけ?」


「......うーん..?」


両者、沈黙。


先に静寂を破ったのはシーナだった。


「まぁ、とりあえず予選を頑張ろう?」


そうだね、と大きくうなずき、時間を見る。


ちょうど、予選を告げる鐘がなった。


『...以上の条件をクリアしたもののみ、本戦に出場できるものとする。それでは、皆の者、頑張りたまぇ~!』


朗々とした声が響き渡ると、腕輪をかけているプレイヤーが光となって消えた。

それは、もちろん私もで。


「シーナは近くに....いなそうだね。メッセージ機能も使えないし、パーティーからも外されている...と。」


どうやら完全な個人戦らしい。

シーナなら大丈夫かと思い、頭を軽く振って意識を追い出した。


合格のためのルールはいたってシンプル。

力を示せ。


運営に技を見せつけるのでも、モンスターを倒しまくるのでも何でもいい。

まさに武闘会と呼ばれるにふさわしい。


じゃあ、たくさん暴れちゃいますかねっと。


誰ともなしににっこり笑って私は走り出した。


......が、簡単にいくわけもなく。


敵が、モンスターが、いないぃ!!!!


「うがぁぁぁ!!!」


空気がびりびりと震える。


おっと、無意識のうちに咆哮が発動していたらしい。


―――合格。


叫んでる最中に薄っすらと聞こえたそれは直ぐにかき消される。


え、まって。空耳?事実?


合格したのかしてないのか分からない恐怖に襲われつつ、用心しておいた方がいいかも....と私は剣を取り出した。


フィールドの端から端まで駆け抜ければ、一匹くらいモンスターに出会えるでしょ。と。


咆哮には威圧の効果があり、並大抵のモンスターならば逃げ出してしまうことはすっかり頭の中には残っていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ