番外編 なにからなにまで...
「私達は武闘祭運営側に行こう!で、優勝者と運営権限で戦おうよ。」
チャット機能により合流できた私は、シーナに向かってそういった。
「いいよ~、じゃあ受諾しちゃうね。」
「え、受諾って何...?」
メールを確認してみるが、そんなものはない。
クエストを確認してみると.....ワールドクエストの説明の中に小さな字で書いてあった。
シーナが居なければ気が付かなかったよ.....
私もシーナと同じように『受諾』した。
【ワールドクエスト:武闘祭(運営)】
武闘祭のために必要なアイテムを集めよう。
銀 0/15 木材 0/50 G 32741/1500000
金 0/20 鉄 0/30 銅 0/20
納品に失敗すると、一般としての参加になります。
あと一か月。
しかも、これは一人分である。
木材などは市場で購入できるものの、G...この世界の通貨を集めないと意味がない。
「...お金稼がないとだね」
シーナの呟きに、私は無言でうなずいた。
***
「おお~絶景だね!」
『睡蓮の湖』は、噂の通りの絶景だった。
道中にやたら硬い亀だとか、岩を豆腐みたいに切れる鮫(地上VER)とかいたものの、意外と簡単に倒せたのでよかった。
ただ、カクレクマノミ的な宙を泳いでいる魚はとんでもなく強かった。
ドラゴンしかり不死の王しかり...そこまでではないとはいえマジで強かった。
あれは死にかけた。
先程までの戦闘ですさんだ心が癒されていく光景が今は広がっている。
水面に氷のような睡蓮が浮かんでいて、水が光を浴びきらきらと輝いている......
何処までも透き通っている水を覗き込むと、色とりどりな魚たちが泳いでいた。
たまに絶対毒を持っているでしょと突っ込みたくなる魚もいるけれど...
『配信を開始します』
「よいしょっと。こんにちは~」
どうやらシーナが配信をつけたらしい。
コメント
こんシーナ!
今しーな!
めっちゃ久しぶり。
ここ何処?凄い綺麗なとこだね。
『睡蓮の湖』だったり....
――――――――――――――――
「そうだよ、『睡蓮の湖』。ルナもいるよー」
撮影ちゃんが私のを映そうとやってきたのでおもむろに手を振った。
「あ、こんにちは~。今からここでGを集めようと思ってます。」
そう、何も私たちは観光に来ただけではない。
金策である!!
ここで手に入れられるアイテムは換金用が多く、しかも売れる金額も高いので金策には非常に優れているらしい。
しかも金と銀が取れる。
そんな素晴らしいところなのに人が私たち以外いなくて閑古鳥が鳴いているのは.....
道のりが困難すぎるからですね。
――――――――――――――――
道中の敵は大丈夫でしたか?
レアモンスターとか遭遇してない?
ルナさんみたいに、シーナ様は剣使えるの?
――――――――――――――――
「あ~、カクレクマノミみたいな強いやつがきつかった...本当に。」
「剣...シーナもできるよね別に。」
思い出したのは不死の王との戦い。
多分、相当うまいんじゃないかな。
金などの功績を取れる鉱山スポットで採掘をしながらコメントを読んだりする。
ここに敵はわかないので雑談配信に近いかもしれない。
――――――――――――――――
カクレクマノミ?それ、多分レアモンスターだぞ。
朗報:シーナ様近接もこなせる。
近接もできるのは弓を使わずに戦ってる時点で分かるだろ。
え?一級線のプレイヤーが瞬殺されてたやつでは?
まぁ、シーナ様と、そのご学友だから......
シーナ様たちとこの前コラボしてたやつのPTじゃなかった?瞬殺されたの。
朝霧ハヤト:化け物と一緒にしないでください...俺だって強い方なんですよ。
見てるんかい。
俺たちからすると十分化け物なんよ。
――――――――――――――――
「お久しぶりです!え、別に私達普通ですよね。ねえシーナ。」
「シーナ達は普通だよ。」
つるはしの音のせいで聞きづらいせいで大きくしゃべる必要がある。
シーナの大声は新鮮だった。
「よーし、集まった~」
かなり時間がかかったものの、指定された金や銀などの鉱石を入手し終わった。
「え、しーなまだ半分もあつまってないよ。」
その言葉に驚く。採取時間はほとんど変わらない......シーナの方が多いくらいだ。
「STRによって入手量が変化するとか...?」
――――――――――――――――
良く気付いたね。その通り。
DEXは確か品質が上がったはず。
ルナさんってSTR化け物でしょ?多分。
運営:魔法使いですが、ゲーム内トップですね。
運営!?
運営とな!?
――――――――――――――――
盛り上がっているっぽいけど、見ていなかった。
私はシーナの分も必死に集めていたのだった.....
シーナはその間素潜りをして換金アイテムを採っていた。
それはそれは楽しそうに。
いいなぁ......




