第20話 クソゲーの代名詞であってますか?
ちょっと、予想したよりも地面が遠かった。
十メートルはあったと思う。
猫のように身を翻して着地......なんてできる訳ねぇだろ!
「水槍いっぱい!」
真下に向けて水槍を大量に打つ。
落下の衝撃をうまく殺して着地。
え?シーナはどうなってるかだって?
普通に落ちてダメージ食らってますけど。
「第二ステージ!」
目の前にルーレットが現れる。
手、足、目......体の部位が書かれている。
「ルーレットであたった部位は使えなくなるよ!」
ドゥルルルダン!
私は"耳"
シーナは"手"
途端に音が聞こえなくなる。
「――――――」
「任せて~」
何年シーナと一緒だと思ってんじゃい。
言葉なんて無くても余裕だぜ!
ちなみにフィールドは普通のダンジョンみたいな。
普通のダンジョンって何?って話だけど。
初めてスライム見たよ私。
足で蹴ったら死んだんだけど。
そんなこんなでボスもあっという間に倒した。
普通に弱かった。
「ぬ......これでもくらうんだ!」
もう一度ルーレットが回される。
私は"目"で、シーナも"目"だった。
これ詰んでない?
......私たち以外だったら。
気配を探ることでいつもと遜色ないレベルの視界を手に入れていた。
見え方は違うけど。
シーナは......
「あ――――――――――」
ずっと何かを叫んでいる......。
「何してるの」
「音のー反響でーー周り確認してるーーーー」
息大丈夫なんかな。
私も相当にやばいだろうけど。
シーナも結構やばいのでは?(語彙力喪失)
実際見えているらしく、目をつぶったまま矢を当てていた。
人間だよね?
「水槍」
当たったね。
「水槍」
うん。
「水槍」
私も人のこと言えないか.......?
▲▽▲▽▲
どこかで、有休を楽しんでいる先輩と残業に苦しんでいる後輩がいた。
電話が鳴る。
「せんぱぁ~い!」
「猫なで声で呼ぶな気色の悪い.....」
「酷っ!?って、それどころじゃなくて。シークレットクエストのやつあるじゃないですか?」
「ん?ああ。俺らが悪ふざけで作ったやつか。どうしたんだ?」
「進行中らしくて......今は第二ステージです。」
「露呈するのは最低でもあと半年後のはずだろ!?」
「そのはずなんですけどね......プレイヤー情報出ました。」
「ルナ.....って。こいつジャイアントボアを売りにきた奴じゃないか!?」
「ちょ、相方も相当やばいですよ。ニシア・シーナという有名な配信者で登録者100万越えです。」
「......正確には?」
「登録者.....257万だそうです。」
「まともな奴いないの?」
「うーん....あっ、この前コラボしたみたいですね。相手は...53万ですね。」
「......ちなみに白い?」
「そんなことはないですね。」
「そうか。」
「先輩疲れてません?ちょっと配信見て一休みしましょうよ。」
「お前のせいだろうが。あとルナとシーナ.....さんのせい。」
といいつつ配信は見る。
「なんで目が見えないのに攻撃できてるんですかねぇ。」
「音の反響とか言ってるが......無理だろ。」
「それができたとしたらそれすらもやっていないルナって人は何なんでしょう。」
「知らん。『竜巻』とかまだ作られてないのに使える時点で人外だろ。」
「人間......だと思いますけどね....てかなんで使えるの本当に」
「知るか。」
「ですよね。」
▲▽▲▽▲
目が終わった後は腕が使えなくなったりした。
魔法使うので問題なかった。
足が使えなくなったときはどうしようかと思った。
そういえば飛べたわ。という奇跡的な思い出しによってことは免れた。
「くっ、第三ステージだよ!最後は強い敵と戦ってもらう!」
またもや下に落ちる。
今度は飛んで落下を阻止。
「グォォォォォォッ!」
咆哮が聞こえた。
空気が、震えた。
「流石に、ドラゴンはきついよねぇ......!」
シーナが矢を放ったのが見えた。
硬い皮膚に阻まれ矢は地に落ちる。
私が突っ込んでみようか考えた時。
視界が急に暗くなった。
巨大なドラゴンの尾が、私たちを叩き潰そうと上からやってきたのだった。
ドゴォン!
轟音。
粉々になった。床が。
私の体は、ドラゴンの尾をすり抜けた。
へ?
ドラゴンは、口を大きく開けた。
口の中に集まっていくエネルギー。
それが発射されようとすると、わたしの勘は当たったら死ぬと告げた。
物理攻撃は無効で、魔法的な能力は無効じゃない?
戦闘中。
深くは考えない。
「シーナ。あれは避けて。」
そう残すと、全力で上に移動。
めっちゃ広範囲そうなんだもーん。
ブレスを吐き終わったドラゴンの目に思いっきり剣を突き立てる。
「竜巻、水槍!」
追撃も。
ダメージを与えられはしたが、致命傷には程遠い。
私達が先にやられそうだ。
どうしたらクリアできる?
特殊な武器が必要。
どこかにそう書いてあったのを思い出した。




