オネエさんは、パーティメンバーに信頼されたい。承2
便利なものには何かハンデをつけないと気が済まないです。
全てが嘘です。
現実と関係ないです。
読んでくれてありがとうございます。
「私は分身魔法が使えるんです」
五人に分かれたうちの一人のカンダが私に話しかけてきた。
「そうすることで、パーティメンバーの指導を行ってきました。」
「そうなの、すごいわね。だったら、私いらなくない?」
わたしは目の前の状況を見て驚き、片言になりながら返す。
話している以外のカンダは、パーティメンバーの指導を行っている。
アグニには、火魔法を使いながら、接近戦のカポエラに似た格闘術の指導を行い。
ウダカには、水魔法の結界の指導をしつつ、回避行動を教えている。
ハリタとクムダには、ハリタに風魔法での飛び方を教えつつ、クムダをその風魔法に乗せて浮遊させていた。
クムダは雷魔法を発生させて、地面に置かれた的に雷を落としていた。
「要ります。」
そうカンダは断言した。
「アグニ、今そばにいる私に攻撃をしてください。」
「わかりました。師匠」
熱血青年の姿なっていたアグニは気前良く答える。
そう言って、アグニの方にいるカンダに向かって、拳を当てようとする。
カンダ避ける動作はせず、その拳を受け止める。
しかし、その瞬間、カンダの姿は霧散した。
「分裂すると、走ったりするぐらいなら大丈夫なのですが、スライムの突撃や拳の衝撃のダメージを受けると消滅して、私を含む残りの分身がやられると死にます」
カンダは情けない様子で話す。
「そう、師匠は分裂するとザコになる。
だから、指導中にモンスターに襲われと、真っ先に神殿送り。
師匠が死ぬと魔法が解けて、子供に戻って、モンスターに殺されるから、それ嫌で俺とウダカ、ハリタとクムダで神殿送りしあってる。」
アグニは、曇った表情で話す。
「そうなのね。分裂することやめるのはどうかしら?」
そんなに弱くなるんだったら、分裂するのをやめればいいわ。
「できません。そんなことしたら、パーティの成長速度が落ちる。
遅くても一年以内にボスモンスター討伐してもらわないと」
目標設定と子供たちにさせていることがきつすぎる。
「だから、アルタさん。あなたには、護衛をおねがいしたい。」
カンダは真剣な目つきでアタシを見上げてきた。
「わかったわよ。けどアタシ一人で8人をカバーするのは難しい気がするのよね。」
アタシは膝を曲げ、カンダに目を合わせ話す。
アタシは率直に意見を述べる。
「大丈夫、僕一人でも残っていれば、魔法は継続する。
子供たちは大人の時は強いから」
8歳くらいの姿になったカンダはそう得意げに行った。
「そう、ならいいんのよ」
この時アタシは、ふと気づく、カンダにも追放フラグあるくね。
今、子供たちは成長を必要としてるから、師匠としてカンダを必要としてる。
ある程度成長した子供はカンダを煩わしく思うかもしれないわ。
子供たちがモンスターとまともに戦うには、大人になることが重要だわ。
ファンタジーの世界は基本なんでもありだわ。
だから、大人化させる薬が出てくるかもしれない。
そうなったら、カンダ追放、もしたら、カンダ推薦で入ったアタシも。
そんなのは嫌だ。
なんとしても、追放回避しないといけないわ。
些細なすれ違いも正さないとね。
主人公だけが追放フラグを持ってるわけでわないです。






