オネエさんは、パーティメンバーに信頼されたい。承1
この世界。
ジョブを複数持てます。
スキルが発展し、新しいジョブを手にしていく世界。
少しくらい雰囲気の中、朝食を食べた。
円卓を囲んでの朝食はみんなの食べ方がよく見える。
アグニとウダカは早食い競争をしている。
ハリタとクムダはゆっくりしたスピードで食べてる。
でも、アタシ以外全員貴族なだけあって食べ方が綺麗で、アタシは緊張してたわ。
いくらママに教えてもらった作法があるからと言って、普段は使わないから、慣れてない。
だから周りより少し遅れてしまった。
けど、食べ終わった子供たちはアタシに興味があったらしくいろいろと聞いてきた。
話し方については、趣味ということで押し倒した。
どんな魔物を倒したかについて聞かれたり、冒険話も聞きたそうにしてたが、カンダからストップが入る。
「そんなに質問ばっかりしてたら、アルタさんが朝ごはん食べれませんし、修行の時間がなくなりますよ。」
少し、怒った様子で子供たちにアルタは子供たちに話しかける。
「食べ終わった子は、着替えて、変身の準備をしてくださいね」
「「「「はーい」」」」
そう言って、子供たちは円卓を離れどこかにいく。
「アタシ、平民だけど、本当にあの子たちを様呼びしなくて、周りから不敬に思われないかしら」
アタシは疑り深く、カンダに聞く。
話していた時、子供たちはアタシが敬称、様付けすることを嫌がった。
だから、くん付けで呼ぶことになった。
けど、追放あるあるパーティメンバーはよくても、周りによる排除が入って追放。
そんなことが起こり得るかもしれないからよ。
「大丈夫です。パーティメンバーにいる時は誰もが平等、ともに叱り合い、褒め合い、成長していくものだから、呼び方は誰も気にしません。」
「そうならいいんだけど」
真顔で言いつつ、アタシは食べ終わり、カンダから渡された装備に着替える。
「もし、何か言ってくるのであれば、その時はわたしが」
「カンダさん、着替えたから、魔法かけて」
何かいいかけたカンダにウダカの声が重なる。
子供たちはだいぶ大きめな服を着て、近づいてきた。
「アルタさん、今から見せるのは彼らの10年後の姿です。」
すると、子供たちの体が光り輝き大きくなる。
いつも、新聞記事とかで見る勇者パーティの姿になった。
「アルタオネエさん、今の僕たちは一応強いです。ただ、子供の僕達は弱いです。だから迷惑かけないように頑張ります。」
ウダカは、清楚な雰囲気を持った青年になっていた。
その様子に違和感を感じつつ、あたしたち、勇者パーティは修行のために、始まりの草原に転移した。
初心者が1番最初にやるフィールドね。
草原に着くやいなや、カンダは自分に魔法をかけていく。
すると、カンダは煙に包まれた。
するとカンダは五体に分裂していた。
「え」
驚きのあまり声が出る。