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転生しました


…どうやら私は転生したらしい。


トラックに跳ねられて、気付けば赤ん坊になっていた。

初めはとても混乱した、自分の死をなかなか受け入れられなかったのもあったけど何より赤ん坊として他人にあれこれ世話をされることに対する羞恥心に泣き喚いた。


泣いて鳴いて哭いて…私は漸く色々と受け入れた。

赤ん坊のうちはいくら泣いても誰も気にもとめないから、思う存分泣けて…心の整理が自然と着いたのかもしれない。


前の人生では、仕事はしていたけれど充実した生活だったかと言われると少し疑問が残る。

パワハラとかがあった訳では無いけれど何かどこか足りなくて、私は寂しかったんだと思う。

ま、まぁ彼氏がいた訳でもないし…そもそも1人もいたことないけど。お陰で私は恋愛小説やドラマ、死ぬ前は乙女ゲームにハマっていた。

現実にはない胸がキュンキュンするような展開が大好きで、そんな思いを想像することでしか消化できなかったけれど…


今世、私はどうやら貴族のお嬢様らしい。

しかも自分で言うのもなんだが、結構美人さんだ!

これは、前世でやりきれなかった…れ、恋愛をするチャンスでは?!そ、それこそ物語みたいにイケメンに囲まれちゃったり…きゃーーー!!


よ、よしやるぞっ!

今世こそ素敵な恋愛をして私は順風満帆な人生を歩むのだ!

私は決意を新たに、ぐっと拳を握りしめたのだった。


「あらぁ、おててギュッでして可愛いわねぇ」


「おぉ、見ろこの顔!君に似てなんと凛々しい、この子は将来とっても美人さんになるぞ!!」



…まずは早く歩けるようになろうっ!!


ーーそんな私を、両親以外の誰かが見ているなんて思いもせず。私はまた眠りについた。








そう言えば…死んだ後か前かはよく思い出せないのだけど誰かと会話をした気がする。何を話してたのだけ?


誰と話してたのだっけ…?









「やっと見つけたー!!あーあー、見事に転生してるよ…また残業かぁ…チッ!」


「わぁ、可愛らしい赤ちゃんだねぇ!今度は長生きするんだよー」


「そもそも勵さんが逃がすからこんなことになってるのにっ…!!」


「僕のせい?!で、でも転生したものはい方ないじゃない…まぁまぁ、気長に待とうよぅ。ね?」


「はぁー…本当にこのハゲさんは、ハゲなんだから」


「今のそれ名前じゃなくてただの罵倒だよね?!それに僕はハゲてませーん!!!」




ここまでお読みいただきありがとうございます。

ここまでが共通ルート、次話からはそれぞれに転生した迷子の魂ちゃん達目線でのお話となります。


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