7睡後 ウミに浮かぶレットー缶
最近、楽しい夢を見る。
毎日みていた、ぐるぐる回って潰れ続ける夢じゃない。
新しい治療法の臨床試験による夢。
今の私が改善されるかもしれないと両親が引き受けたのだ。
確かに楽しい夢だわ。
でも、
酷く思う。
前よりも酷く。
人並みに太りたい。
ちゃんと食べられるようになりたい。
整形したい。
変わりたい。
ちゃんと喋りたい。話したい。
そんなこと出来る訳もなくもういっそのこと私ごと取り換えて貰えたらいいのに。
それこそ、出来る訳もない。
夢の中では今の私と比べると皮肉なほど可愛らしいコになっていて、普段よりは喋ることが出来ていた。
足取りも軽やかで驚いていた。
そして、中身が仕方のない塊のままの私なんかとお喋りしてくれて、気遣ってくれて…
嬉しくて、楽しい夢なのかもれしない。けれど、起きた時の劣等感は増すばかりなので…臨床試験は失敗に終わるのではないかと私は思う。
お腹を確認する。薄くなっていたので赤いマジックで線をかきこむ。中身は黄色くて暗くてドロドロとした膿ではなく、血が流れていますと自分に言い聞かせる。
書いたところでドロドロと中に渦巻く感覚は消えないけれど少し…おちつく。
ネットでリストカットを我慢するにはマジックで赤い線を描くんだっていう話をみて、書き始めたけれどまだ誰にもバレていない。
今日が始まる。
布団に戻る事は許されない。
すでに憂鬱だけれど少しの楽しみのために義務のために学校に教室に机に勉強に挑みにいかなければいけないと私に言い聞かせる。大丈夫だと言い聞かせに来てくれるお節介さんはありがたいけれどなんの効果もないしもうどうしようもない。本当にどうしようもない。ドロドロをかき回さないよう重い肉体を引きずって義務の指す方へ運ぶしかない。
あぁ 言い聞かせるの疲れるわ
言い聞かせられるのも耐えなきゃいけない
こんなゴチャゴチャ考える私が嫌…
膿が海になるのならそのままザックリと切り裂いたら流れていってくれればいいのに
もう帰りたい…
流れていってしまいたい




