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月宵

作者: 志穂☆Sun

虫のささやきも聴こえないほどに静かな夜。


縁側にふたつの影。



ひとりはわたし。


もうひとりはあなた。



あなたの温かい左腕が、わたしの肩を抱きよせる。


それに応えるように、わたしはあなたの肩に頭をあずける。



(かたわ)らにはお盆がひとつ。


(さかずき)がふたつ。


あなたの分と、わたしの分。



だけど、杯には手を触れず、


わたしの冷たい手をあなたはずっと(にぎ)ってくれている。



冷たい手とは裏腹に、


わたしの顔は酔ったかのように熱くなっていた。

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― 新着の感想 ―
[一言]  はじめまして、葵枝燕と申します。  「月宵」、読ませていただきました。  縁側に座って満月を見上げている一組の男女、が浮かんできました。微笑ましいなと思いました。  「冷たい手とは裏腹に、…
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