ポーション漬けと苺詰
⚠️主人公がわからせられる人。
芋虫?への暴力行為あり!
やばい。無理なら引き返せ!
あらすじ、
現実をゲームだと思ったことにより、神様からの罰で芋虫にされたナナ。
そんな彼を、神官がわからせていく。
ポーション好きなら溺れればいい。
目を開けば、結界が張られた銀色の虫籠の中、俺は柔らかな厚みのあるシルクのシーツの上で寝転んでいた。
「さあ、ナナ食べててください。あなたはいつも同じものばかり食べていましたよね」
すりつぶしたいちごが乗ったスプーンを俺の口に押し付けてくる。
「いらない。ポーションだけで十分」
と言いたいところだけど、芋虫の体は言葉を発さない。
けれども、ここに入れられてから何も口にしていない。空腹が腹を、乾きが喉を縛る。
飲みたい、食べたい。
けど食べてしまえば、また、明日生きることになる。もう家族の仇は取った生きる理由なんてない。
嫌われ者の勇者なんて平和な世界に必要ない。
「食べないのですか。食べてください」
無視をすると俺を強く乱暴に摘み上げた。
「もう、3日も食べてない。飲んでない。そんなにポーションの味が恋しいのですか。」
そういって俺をガラスコップの中に入れた。
「そんなに好きなら溺れるほど飲めばいい」
キュポンと黄色い透明なポーションのガラス瓶の蓋を開ける。
サッと俺が入ったコップに注ぐ。
ポーションの水嵩が一瞬であがる。
溺れる。芋虫の泳ぎ方なんてわからない。
わずかにあたまがポーションから出せる程度だ。
ポーションが目に染みる。
コップの淵に縋る。
といってもつかむてがない。
「ナナ、飲んでください」
まだ、ポーションをくわようとする。
嫌だ。溺れたくない。
呼吸しようと『鼻』で息を吸い、それでも足りなくて、『口』を開く。
「あ、あ」
芋虫の口じゃない。
コップが狭くなり、ポーションが溢れる。
口いっぱいに苦いポーションの味が広がる。
薬草の匂いが鼻をつく。
ポーションってこんなに苦かったんだ。
ガブガブと勇者のころは飲んでいたけど。
「ナナ、感じてくれたんですね。」
神官が嬉しそうな顔で、俺の頭を撫でる。
「にが、にがい。ここからだして」
「ごめんなさい。ナナ」
そう訴えると神官は俺の体を優しく摘む。
俺をつまみあげるとまたシルクの敷かれた虫籠に入れられた。
白いシルクの波に黄色いシミができる。
「ナナ、お口直しにどうぞ。」
さっき、断ったすりつぶしたイチゴが乗ったスプーンを差し出してきた。さっきよりスプーンが小さい。それを俺の口な突っ込んできた。
イチゴの酸っぱくて甘い味とかおりが漢方臭い苦味と混じり戦っている。
もっと最悪。
水を飲んで流したいけど、ここに水はない。
あるのはこいつが差し出すすりつぶしたいちごだけ。
口の中のスプーンがゆっくり引き抜かれる。
赤い透明な涎がポーションで黄ばんだシーツの上に垂れる。
「ちゃんと食べてくれたんですね。もっと食べて」
そういって口の中に突っ込んでくる。
だんだんとポーションの苦味より、イチゴの甘さが勝ってきた。
完全にイチゴが勝った時。
俺の腹ははち切れんばかりにいちごに満たさらていた。
「うぇ」
腹に入り切らなかったイチゴが口から溢れる。
抑える手がない。
そのまま、汚れたシーツの上に溢れる。
「もうお腹いっぱいですか。ナナ」
神官は俺を両手で救うように持ち上げる。
神官の青い目には、頭にヒトの口、目、耳、鼻がついた異形の芋虫がいた。ポンポンと腹が膨れていて破裂しそうだ。
「もっともっと、現実を知ってください。一年が過ぎるまでに私は何度も何度もあなたをわからせます。」




