小さな公園 望side
[もうすぐで着くよ〜]
りこちゃんにLINEして家の前で待つ
う〜寒いな〜11月の初めで朝晩は少し冷える
ガラガラっと玄関からりこちゃんが出てきた
「やっほ〜」
「こんばんはっ」
「ごめんね、遅くなって!」
「全然!中に入ります?」
家を指さして聞かれた
「いや、大丈夫っ!
なんか近くに座って話せるとこある?
なかったら少し散歩しない?」
「あ〜、近くだったらここから5分ちょっと歩いたところにブランコと滑り台しかない小さい公園ならあります」
「おー、いいじゃん!
そこまで歩こっか〜」
「こっちですっ」
少し先を歩くりこちゃん
グレーのスウェットに黒のベストのジャンパー
メガネもしてる髪の毛は相変わらずサラサラだ
「今日メガネじゃん」
「伊達です笑」
へ〜オシャレだなぁ〜
2人であんまり話すことなく歩く
やっぱ気まずさ感じさせちゃってるよな〜……
「つきましたね」
滑り台とブランコ、ベンチがある小さな公園についた
「そこに座って話そ」
「はい」
ベンチを指さして並んで座る
「昨日はありがとうね、めっちゃ楽しくてどこかしら筋肉痛だったわ笑」
「ふふ、ほんとですよね!はしゃぎすぎちゃった」
「帰りに、さ、好きって言ってくれたじゃん?
びっくりしちゃって、変な顔しててごめん笑」
「……私もなんか楽しかった気分のままテンション上がっちゃって……突っ走ってしまってすみません。
困らせるつもりとか全然なくて……」
「まず、めっちゃ、嬉しかった。」
「……っ」
「……でも、付き合うことに対して、俺があんまり自信ないというか、過去の話ではあるけどあんまり上手くいったことがないんだよね……」
「……はい」
「それで、もし付き合うってなって、俺がわからないうちに傷つけてしまうかもしれないし、
実際、連絡もマメに出来なくて好きじゃないでしょって
振られるみたいなパターンがあってさ、」
「……はい」
「で、もう少し時間かけて、俺を見定めてほしいというか!」
「……はい、……え?!」
「俺で本当にいいのかりこちゃんにまた考え直してみてほしいというか笑」
「えっ普通にもう好きです」
「……!!いや、嬉しいんだけど、もっとお互いのこと知ってからでもいいのかなーて」
「私、多分嫌いになることないです」
「……えっいや、なんだこれ恥ずいぞ笑」
「望くんが好きになってくれるように私が頑張ればいいんですよね……?」
「俺は、そんな出来た人間ではないことに気付いて欲しいかも笑」
「……とりあえずわかりました」
本当にわかってるか?笑
「ちなみに私は望くんが初恋で初告白でした」
「えっ!!そうなの?!!」
「はい」
「なんか堂々としてて……っていうかこんな変な返事でごめん」
「全然大丈夫です」
「前向きに考えてるってことで、ご了承いただけます?笑」
「いいですよ〜笑」
「じゃあ帰ろうか!遅くなると親御さん心配するから」
20時に集合して、今は20時半!
よし!ギリセーフだろ!
2人で立ち上がって歩き出す
「あ、私両親海外にいるんです
今は叔父さんと暮らしてて」
「えっマジで!そうなんだ〜家でかいもんね〜」
「おじさんは住職してるんです
両親はデザイナーです」
「すご!!!情報量多いな!!笑」
「俺んちはいたって普通の家だよ笑」
「望くん、弟か妹かいます?」
「俺はね、兄ちゃんだけ。2人だよ〜」
「面倒見良さそうだからいると思いました!!」
「でしょ、笑
俺はばぁちゃんとかにモテるタイプだから」
「はは!私もばぁちゃんタイプかなっ笑」
2人でいろんな話して気付いたらりこちゃん家の前だった
「着いたね、叔父さんによろしくね、怒られたら俺謝るから」
「大丈夫ですよ、部屋遠いから笑」
「じゃあまた」
「LINEしてもいいですか?」
「いいよ〜いつでもして笑」
「来てくれてありがとうございました」
「はーい、早く入って笑」
「おやすみなさい」
「おやすみ〜」
バイバーイと手を振って家に入ったのを見届ける
焦らなくてもゆっくりいいよな、失敗したくない
―――――どうして連絡してきてくれないの?
―――私のこと全然好きじゃないでしょ、もう別れよ
過去に彼女がいたことはある
好きだから付き合ってほしいと言われて
付き合ったら別れて欲しいと言われる
俺はどうしたらよかったのか、どうすれば上手く行ったのか自問自答した日々があった
好きってなんだよ
勝手に好きになっていなくなるのはそっちだろ
そのくらいで離れるくらいだったら好きとか軽々しく言わないで欲しい
恋愛はよくわからない、難しくて自分に向いてないのかも……
「…………はぁ」
ため息ついて帰り道に空を見上げる
星がたくさん出ている。綺麗だなぁ。
ピロンっ
[気をつけて帰ってくださいね
今日はありがとうございました。大好きです笑]
「ふはっ」
LINEを読んで軽く笑う
すごい子だなぁ〜面白くて笑
「早く寝なさいっと」
LINEを返してポケットに携帯を直す
俺は俺のペースでいこ〜っと
街灯に照らされる夜道を歩いて帰る望だった――――




