園児の寝相大作戦
遠足も終盤――
公園での大暴れと魔王弁当の大混乱を経て、園児たちは疲れ果てていた。
「……ふう……帰路も管理……任務はまだ続く……」
泥まみれで紙吹雪まみれの魔王マオは、バスの前で深呼吸する。
園児たちはすぐに座席に座り、お昼寝モードに突入。
「園長、寝ちゃった……」
サクラが小声で報告するが、魔王はまだ気づいていない。
バスが出発して数分――
ミオが大胆にも座席に寝返り、ユウトとリナが隣で丸まる。
「……む……これは……寝相……戦……」
魔王の目が大きく開く。
座席は小さな体と寝相で占領され、進路妨害が発生。
「園児たちよ……動くな……いや、動くなと言っても……」
魔王は魔力を使い静かに進路を確保しようとするが、寝相に合わせて魔力が反応し、バス内で小さな紙吹雪が舞う。
「園長ー!風がきたー!」
目を覚ましたリナが叫ぶ。
ミオも目を開け、ゼリーの残りがマントに落下。
「園長ー!くすぐったいー!」
魔王、頭を抱えつつ、座席間を飛び回り調整する。
ユウトは寝ぼけて前の座席に手を伸ばし、魔王の肩を軽く叩く。
「……むむ……戦況悪化……」
魔王の心の中は、静かな混乱でいっぱいだ。
しかし、園児たちの疲れ切った寝顔を見て、魔王の心は少しずつ和む。
「……可愛い……いや……守るべき……笑顔……」
紙吹雪まみれ、泥まみれ、ゼリーまみれの状態で、魔王は小さく微笑む。
バスが園に到着するころには、園児たちはまた元気を取り戻し、出口で大騒ぎ。
「園長、楽しかったー!」
「また遊びたい!」
魔王マオは深く息をつき、泥まみれの手を振る。
「……無事帰還……いや……帰還後も戦いは続く……」
遠足は無事終わったが、園児たちの寝相作戦によるハプニングで、魔王はまた一つ“園児対応力”を高めることになった。
こうして、帰り道も大混乱ながらも、笑顔と成長に満ちた遠足の一日が幕を閉じる。
園児たちの元気と、魔王の奮闘――
この二つが、ゆるふわ保育園の絶妙なバランスを作り上げるのだった。




