お弁当Timeで大混乱
……本日の任務……昼食タイムを支配……いや、管理……」
魔王マオは真っ黒な魔王弁当を広げ、赤い仕切りを整える。
中身は「ドラゴンチキン」「魔界カレー風卵焼き」「火炎ソーセージ」「黒豆の闇煮」、そして虹色の「魔法ゼリー」。
園児たちが興奮気味に集まる。
「わー!園長のお弁当すごーい!」
「キラキラしてるー!」
ミオは早速ゼリーに手を伸ばす。
しかし、魔王の盛り付けは豪快すぎて、食材が飛び出しそうな勢い。
「園長、落ちないように!」
サクラが必死に注意するが、マオは構わず配膳を始める。
「……これぞ……魔王流……」
ドラゴンチキンを小皿に載せようとすると、勢い余ってチキンが宙を舞う。
園児たちは歓喜し、飛んできたチキンをキャッチしながら大騒ぎ。
ユウトが魔法ゼリーを手に取った瞬間、虹色の光がキラキラ飛び散る。
「わー!光ったー!」
ハナは手を伸ばしてゼリーに触れようとし、マオのマントにゼリーがくっつく。
「……やはり……制御不能……」
魔王は頭を抱えつつも、泥まみれの手でおやつを拾い、なんとか落ち着かせようとする。
さらに、リナとミオが火炎ソーセージで小さな投げ合いを始める。
「園長、助けてー!」
ケンジは小声でツッコミつつ、飛び交うソーセージを回収。
サクラは笑顔で「魔王の豪快弁当は想定外です」と報告。
そんな混乱の中、園児たちは楽しさ全開で、魔王弁当の魔力(?)を満喫。
「園長、もっと食べよう!」
「ゼリー美味しいー!」
魔王は初めて“自らの手で作ったものが、無秩序に喜ばれる瞬間”を経験する。
「……なるほど……笑顔の破壊力……いや、創造力……」
泥まみれ、紙吹雪まみれ、ゼリーまみれの魔王は、静かに心の中で微笑む。
こうして昼食タイムは、大混乱と大笑いに包まれながらも、園児たちの満足と笑顔で幕を閉じる。
魔王マオは改めて気づく。
「……支配ではなく、守る……この力……悪くない……」
園児たちの無邪気な笑顔と、お弁当の大騒ぎ――
これこそ、魔王流“ゆるふわ戦場”の真髄なのだった。




