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転移先は日本でしたが、あまりにも楽しいのでスローライフを目指します!~従者(ヤンデレ)がついてきたので一緒に幸せになる~  作者: 雨宮 叶月
第1章

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第22話 違和感

昼休みの大学キャンパス、芝生が広がる中庭のベンチ。

今日は、偶然同じ講義だった成瀬くんと一緒に昼食をとることになった。


「星羅さんって、おにぎりも手作りなんだ」

成瀬くんは驚いたように言って、私の握った鮭のおにぎりを見つめる。


「えっと……簡単なものだけ、ね。節約も兼ねてるから」


「すごい。やっぱり、ちゃんとしてる」



一緒に食べるお弁当。ゆるやかに流れる時間。

風が通り過ぎるたび、どこか穏やかな気持ちになる午後だった。


夕方。バイト終わり、駅まで向かう帰り道。

夕陽に照らされた歩道に、見慣れた姿が立っていた。



「隼人さん……」

彼は微笑を崩さず、いつも通りの穏やかな口調で答える。


「たまたま近くに用事があって、迎えに来ました」


(……たまたま?)


隼人さんは社長の仕事があるとかで、たまに大学を休む。


ふと視線を感じる。彼は私の表情をじっと見ていた。

そして、何気ない風を装いながら、さらりと口にする。


「そういえば、今日──誰と会っていました?」


……一拍、間が空く。


「あっ……その、成瀬くんと。講義が一緒で…」


「なるほど。成瀬くんと、ね」


にこやかな顔のまま、隼人さんの目元だけがすっと細くなる。




けれど彼は、変わらず柔らかく笑って言う。


「……では、そろそろ帰りましょうか。少し、風が冷たくなってきましたから」


隼人さんの歩幅に合わせて並んで歩く。

けれど私は、彼の言葉の奥にひそんでいた“何か”を、ずっと考えていた。

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