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27. 身包みを剥がされました……でもお嫁にはいけますよ!

お風呂編です。

「はい、これでもう大丈夫です。くれぐれも足を無理に動かしたりはせず、安静にしていて下さいね」


「ありがとうございます、お医者様」


 包帯がぐるぐると巻かれた足を上げたり下げたりしていると、お医者様に注意されてしまいました。


「いえいえ。こちらこそ、シャルティア様のお弟子様に会えて光栄ですよ」


「あ、はい。ありがとうございます……」


「では、失礼します」


 そう言って気さくに声を掛けてくるお医者様は、ソフィーのご両親に挨拶を済ませると、お金を取る事なく帰っていかれました。


「あの、お金を払わなくてよかったんでしょうか?」


 お医者様が去った後、ソフィーのお母様であるリーナさんに尋ねてみると、彼女は口元に人差し指を置いて、うーんと可愛らしい仕草をします。


 やっぱり姉妹にしか見えません。


「気にしないで大丈夫よ。あの人は、グラトリア家お抱えのお医者様だから。それに私と同じで、可愛い子にはとっても優しいの」


「えぇ……」


 それって、医者としていいんですか? まぁ、お金を払わなくていいなら、なんでもいいんですけど。


 実の所、小屋を出た時から持ち合わせがなかったのです。


 そもそも師匠から、お小遣いといったものを一度も貰った記憶がありません。


 あの人に引き取られてからというもの、毎日が修行漬けの日々だったので。


 そう思うと、ようやくあの地獄のような修行から、解放されたんだなという実感が湧きました。


「? お母様?」


 リーナさんが、カルラさんに何か言いつけています。なんでしょう? なんだかニコニコしながらこちらに近づいてきます。怖いです。


「さ、ティルラちゃん。ソフィーちゃん。一緒にお風呂に入りましょう!」


「え!?」


「お母様!?」


 いきなりそんな事言われて、わたしとソフィーは目を丸くしていました。


「リーナさん!? ソフィーと入るならともかく、その、お母様も一緒に入るのはいかがなものかと思いますが?」


 ソフィーも首を縦に振って、お母様に抗議します。


「そうよ、ティルラの言う通り……って、え? あたしは良いの?」


 おっと、口が滑りやがりました。


 わたしとソフィーがそう反撃すると、リーナさんは目頭を押さえ、うるっと涙がこぼれそうな様子を見せます。


「ソフィーちゃん……今日、帰ってくるのが遅くなって、お母さんにいっぱい心配かけたわよね?」


「うっ……」


 リーナさんの妖艶な瞳が、ソフィーを堕としにかかります。ずる賢い方です。親の涙は子に効きますから。


 ソフィーが負けたら、実質二体一になってしまうので、わたしはすぐにソフィーを援護しました。


 というかお母様。家ではソフィーの事をソフィーちゃんって呼ぶんですね。珍しい。


「待ってくださいリーナさん。違うんです! ソフィーは何も悪くありません!! 悪いのはわたしなんです」


「あら、ティルラちゃん。それはどう言う事?」


 リーナさんが双眸を細めて、こちらに向き直ります。すごい貫禄です……頑張れティルラ、ここで怖気付いてはだめです。


 わたしが悪いってちゃんと言わなくては……。


「えっと、それはわたしがソフィーの家に行くのを嫌がって、散々駄々をこねたから、余計に時間が掛かったんです……」


「……そう、そうなのね」


 リーナさんは静かに目を伏せます。分かってくれたのでしょうか?


「――じゃあ、仲良く二人のせいという事にして、二人一緒に罰を受けましょうね」


「「え?」」


 リーナさんが名案を思いついたかのように、ぱぁっと顔を上げます。


 だめでした。


 わたしとソフィーの腕が、リーナさんに掴まれたかと思うと、反論の余地なく、そのままどこかへ連れていかれます。たぶん浴室に向かっているのでしょう。


 わたし達の後ろをメイドさん達が黙って付いてきます。助けてくれそうにはありませんでした。


「……こうなったのは全部ソフィーのせいです」


「なんでよ!? あなたを拾ったせいで、お母様と入る事になったのよ!!」


「わたしを捨て犬みたいに言わないで下さい!!」


「はいはい二人とも、仲良くしてね。じゃないとお母さん、手加減出来なくなっちゃうから」


 廊下でわたしとソフィーが、ぎゃあぎゃあ言っていると、リーナさんはそんな事を言ってきました。


 うふふ、と妖艶な瞳がわたしとソフィーを行ったり来たりします。


「「ひっ!」」


 身体がぞわぞわってなりました。


 脱衣所に着きます。メイド達によって完全に包囲され、入ってきたドアはしっかり閉められました。


「お嬢様方。お覚悟ください」


 カルラさんを筆頭としたメイド達が、わきわきと近付いてきます。


「ソフィー〜」


「ティルラ〜」


 わたし達は喧嘩する事をやめ、互いに身を寄せ合ってその時を待ちます。


「カルラ、二人の身包みを早く脱がしちゃって」


「はい奥様」



「「きゃぁあああー!」」



 カルラさんの号令で、わたし達はメイドさん達に捕まり、雨に濡れた服を脱がされ、生まれたままの姿にされるのでした。


(ううっ、あれは……)


 揉みくちゃにされる中、チラッと見えたんですが、リーナさんはわたし達がメイドさん達に脱がされる様子を静かに、微笑みながら見ておられました。


 ご自身はすでに服を脱いでおり、タオルを巻いて隠しておりましたが、やはりリーナさんは、目を見張るほどのたわわな果実を実らせておりました。


(わたしも、将来はあんな風になりたいですね)


 6年後。そんな幻想が悉く打ち砕かれるのをこの時の私は知る由もありませんでした。


【※読者の皆様へ】


「面白い」

「続きが気になる」

「てぇてぇ」

「ソフィーさん? 可愛いですね」


と思ったら、広告下↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけると嬉しいです。


今後も作品を書き続ける上で強力な燃料となります! どうか、ご協力のほどよろしくお願いします。

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