表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
182/191

180.学内戦 一日目(リベア視点)

更新遅くなってしまいすみません。

〜〜同時刻〜〜


 ドロシー、リベア、ヴァネッサ、ニーナの四人は準備運動を終えて控え室に集まっていた。


「いよいよ本番ですわね」

「ふふっ、師匠にカッコいいところを沢山見せますよ!」


「ま、あたしらはいつもどーりにやるだけだ。そうだろニーナ?」


「うん。私はヴァネッサみたいに動けないけど、その分座学でサポートするよ!」


 元々、リベアもドロシーも万能型であり基礎力が高く学院全体から見ても上位に位置する。


 ヴァネッサは魔法面には秀でているが、その反面座学では他三人と比べてかなり劣る。それこそ学年最下位を取るほどに。同様にニーナは実技を苦手としていた。その劣る部分を互いに補い、その下から万能型の二人がチームを支える事でとてもバランスの良いパーティーが完成していた。


「それじゃあ三人とも行こっか!」


「ええ」

「ああ!」

「うん!」


 四人はお互いの調子を確かめ合うと、揃って控え室を出た。


◇◆◇◆◇


 学内戦は学院祭の一環として行われ、いわゆる目玉イベントです。学院の広場には屋台が設置され、珍しい催し物や展覧会などが開催されています。


(ドロシーやニーナちゃんから話は聞いていたけど、こんなに大規模なイベントなんだ……村にいた頃は聞いたこともなかった)


 そもそも観客が数や質からして、他の学院とは一線を画しています。一般客だけでなく、自国の王族は勿論の事、他国からも偉い人がやってくるからです。


 それくらいこのフィルレスム魔法学院は王国の顔とも言える学院なんでしょう。


 学内戦が終わった後の二日間は後夜祭にあたり、生徒達は毎年自由に露店を見て回る事ができ、最終日に行われる神官を招いたダンスイベントは【誓いのダンス】とも呼ばれ、そこで一緒に踊った人は生涯結ばれるというジンクスがありました。


 これを利用しない手はありません。


(ダンスは一通り学院の授業で習いました。どっちのパートも踊れます。絶対に師匠と踊りたいです!)


 意気込むのはいいのですが、そもそも師匠は踊れるのでしょうか? 流石にダンスを習う機会はなかったでしょうし……。まあ無ければ無いで、私が師匠の事をリードしてあげればいいだけでしょう。


「ふふ、ふふふふっ」

「……リベア。怖いわよ」


 そう思うと後夜祭が楽しみになってきました。


(その前に学内戦を乗り越えないとね。ネウロさんはチームの方には参加しないけど、個人では出るみたいだし)


 学内戦はチーム戦と個人戦に分けられていて、一日目がチーム戦。二日目以降は個人戦となっています。そしてその総合結果を元に各々の順位が決定するのです。


 チーム戦に求められるのは柔軟な思考や連携力で、チーム個別に謎解きも用意されていて様々な観点から評価される事になります。


(つまり助け合いの精神を大事にしろという事でしょう)


 師匠も言っていましたが体力・知力の他に、魔法使いに求められるものは意外と多いのです。


 個人戦に求められるのは、卓越した魔法技術や魔力操作など。魔法使いとしての純粋な技量や戦闘力が問われます。


 チーム・個人共に参加は強制ではないですが、殆どの生徒が参加しています。当然と言えば当然でしょう。


(私みたいに師匠がいればいいや。みたいな出世欲が低い人の方がこの学院では珍しいですし)


 そして私達のチームは順当に勝ち進み、最後は三年生のチームと一騎打ち。出された難問はニーナちゃんとドロシーが請け負い、私とヴァネッサが邪魔してくる三年生を蹴散らす役目を担います。


 私とドロシーはここまでに何回か役割を交代しましたが、どうやら私は前線に出る方が向いているみたいでした。



「師匠やりましたよー!!」



 圧勝でした。そもそも前衛部隊である私とヴァネッサが強すぎる為、魔法でぶっとばした後は謎解きするだけの消化試合です。


 師匠がいる方へ「勝ったよー!」と大きく手を振ってみせます。


 すると私が手を振っている事に気付いた師匠が、柔和な笑みを浮かべます。


(あ、今日はちゃんと師匠モードですね)


 師匠はこの期間中、教師でなく大賢者として王族の護衛を務めているために私への対応も控え気味でした。


(うーん……クールぶっている師匠もやっぱりカッコいい)


 師匠が大賢者として振る舞う時は、いつもと雰囲気が変わるのでドキドキします。

 

 ただ、そのカッコ良さのせいで私はある事に気が付いてしまいました。それは……。


(あれ? もしかして、今回の学院祭って師匠に会えない……?)


 そうなのです。師匠は王族の護衛で忙しくて私達と一緒に競技に参加する事はありませんし、そもそも師匠は生徒ではありません。特別教師という立場です。その事実に私は愕然としました。


(そ、そんな……!?)


 第一王女様は学内戦が終わり次第王宮に帰られるようですが、アリスちゃんはここの生徒でもあるので帰る事はありません。最終日まで参加する事でしょう。


 そうなると師匠の護衛が伸びる可能性が出てきます。


 師匠が護衛する期間は三日間で、それ以降の二日間は普段通り彼女の近衛兵が担当すると師匠から聞いていますが、状況に応じて変更される事もあるでしょう。


 つまり何が言いたいかと言いますと、師匠と会えるのはこの学院祭中、殆どないという事です。


「うーん……うーん……」


 なんとか最終日の【誓いのダンス】だけでも一緒になれないかと、私は頭を抱え模索しました。


「リベアちゃん、さっきから何を唸ってるの?」

「どうせ大賢者様関連だろ? それ以外でこいつが悩む姿、あたしは見た事ないぞ」

「間違いないですわ」


 そんな事を考えていたら、師匠が隣に座るユリア様に何か言われ、少し苦笑いしました。なんて言われたんでしょう?


(あとで聞いてみよう。でもアリスちゃんはいいなー。師匠を独り占めできて……個人の方も優勝したらいっぱい褒めてもらおう)


 ユリア様……アリスちゃんを除けば実質一年生の中で最強である私と総合順位三位のドロシーが組んだ時点で他の一年生は優勝を諦めたと聞きました。


 そしてヴァネッサとニーナちゃんという各分野に秀でた二人がチームにいる事もあり、学生の域を出ない他のチームが私達に太刀打ちできるわけがありませんでした。セルフ出来レースって奴ですね。


「では優勝したチーム【師匠大好きクラブ】にインタビューしていきたいと思います。チームのリーダーであるリベア・アルシュン選手が大賢者ティルラ・イスティル様の弟子である事は知っている方も多いでしょうが、本日のチーム戦でもその名に恥じぬご活躍でした。まずはチーム名に込められた想いについて、アルシュンさんお願いします」


 チーム名は私が考えました。我ながら素敵な名前です。他の三人は恥ずかしそうに頬を赤らめていますが何がそんなに恥ずかしいんでしょうね?


「はい。まずはチームの由来について話す前に師匠の素晴らしい所を軽くご紹介したいと思います。第一に師匠は可愛くて――朝起きる時にはいつも――人の事をよく見ていて――他にも、他にも!」


「リベアぁぁぁぁぁあー!!」


ここまで読んで頂きありがとうございます!


「面白い」

「続きが気になる」

「リベア可愛い!」


と思ったら、広告下↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけると嬉しいです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ