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100.もうゆるひてぇくださぁいししょう〜(お仕置きタイム中)

今日はリベア視点です。

 私は今師匠が作った結界の中にいます。外の様子は全く分かりませんが、自分の鼓動の音しか聞こえないこの空間にいると、バクバクだった心臓が少し落ち着いてきました。


「はひゅっ――なんて変な声出しちゃった。恥ずかしいな。師匠にも笑われちゃたし……ううん、元々悪いのは急に耳をはむはむした師匠の方だ!」


 物事を俯瞰して考えられる程度になってくると、さっきの行為に対し自分の中で色々な想いが駆け巡ります。


 その中に不意打ちでやられた事に対する憤りもありました。


(師匠は本当に卑怯な人です! いきなりあんな事をするなんて……)


 つい先程、大好きな人に自分の耳を食べられてしまいました。


 甘噛みされる事自体は嬉しいんですが、その、タイミングというものが……私を安心させる為にやってくれたんでしょうけど、それにしてもやり方が不器用過ぎます! 他に方法はいくらでもあったでしょうに。


 一番弟子である私だから師匠の意図に気付けましたが、他の人にしたら絶対誤解されると思います! なんなら私も誤解しかけましたから!!


(ほんと、なんでこんなめんどくさい人を好きになっちゃったんだろ)


 でも一緒にいればそれは必然の事だったのかもしれない。だってこんなにもめんどくさいあの人に惹かれている私がいるんだから。


 まず名乗りを上げた時点で気になっていた。心がざわついていた。このご時世、ここまで私は魔法使いです! と主張する服装は珍しかったから。


 自分の恋心をはっきりと自覚したのは、師匠に弟子入りを申し込んだ時。師匠には言っていなかったけど、それまでは酷い頭痛に悩んでいた。


 けれど魔力が放出された事によって思考がクリアになった。そしたら師匠がすっごく輝いて見えた。魔力の暴発を余裕で受け流した後、事故で胸を掴まれた時点で同性なのに性的な意味で意識していたんだと今にして思う。


――可愛いよリベア、本当にね。


(アホ師匠……)


 タイミングも何も考えず、馬鹿正直に今の想いを伝えてくる師匠の方が、私よりよっぽど自分の欲望に忠実なのではないかと最近感じるようになった。そしてそれを愛おしく思うようになってきた私はもう重症なんだろう。


 密着していた身体を離されかけた時、キスしようかと迷ったほどだ。でも出来なかった……。少なくとも今はまだ。


 師匠の中での私が、恋愛対象ではなく『大切な弟子』という枠組みにいると分かったから。


 幸い時間はいっぱいある。そして弟子という立場から師匠の一番身近にいられるのが私だ。


 少なからずいるだろうライバル達に先を越されないように、私が絶対に師匠を落としてみせるんだっ!!


「むんっ!」


 結界の中で一人ガッツポーズを取る私。


 師匠のせいで火照ってしまった身体が、師匠の想いを誰にも聞かれない結界の中で吐き出す事によってようやく落ち着きを取り戻しました。


「行きたいっ、けど止められてる……」


 そろそろ結界の外が気になりだすお年頃でした。さっきからうずうずうずうずしています。


(見たい気持ちはある。でも少し怖い)


 私から見て、この結界を出ていく前の師匠は見た事がないくらいブチギレていた……ように見えました。


 本気で怒った師匠がどのようなものか、ちょっぴり見たくありましたが、結界に手を掛けようとすると隻眼さんの言葉が蘇ります。


――お前の師匠はやる側の人間だ。


(師匠はそんな事をする人じゃない! だって私の前では立派な大賢者様をしているもん)


 悪い人の言うことを真に受けてはならない。師匠の次に大好きなお母さんの言葉を思い出して、私は意を決して結界から出る事にしました。


 と、その時です。突如結界が崩壊し、目の前に目を丸くさせた師匠が登場しました。


「リベア? そこで何を?」

「どわひゃー!? 見てません見てません。こっそり覗いて見ようなんて真似してませんから!!」


 慌てて否定しますが、私の右手には光る杖が握られていました。隠してももう遅かったです。


「おや、その手は……もしかして自力で結界を出ようとしてました? いけない子ですね。師匠の言いつけを守れないとは」


 ニッコリ笑って杖を構える師匠。これはお仕置き前の合図です。


「ご、ごめんなさーい!!」

「逃がしませんよ」


 謝罪と逃走と同時に私の周りに異空間が現れ、そこからニョキッと6本の白い腕が生えてきます。


「な、なんですかこれ!? わひゃ!? 離してください!!」


 白い腕4本が私の両腕、両足を押さえ、残りの2本で脇腹をくすぐり始めるのでした。


「うひゃっ! あひゃっ! あふっ、く、くしゅぐったいたすけてししょう」

「5分で消えるのでそれまで頑張ってくださいね」


「そ、そんな〜――や、やぁっ……ふっふふふ…ふひゃっ!? ひゃあっははははははは!」


 それはそれは地獄のような5分間でした。


ここまで読んで頂きありがとうございました!!


「面白い」

「続きが気になる」

「リベア可愛い!」


と思ったら、広告下↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけると嬉しいです。


感想も待ってます!

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