書類「彼の遺書」
【ところどころ汚れて読めなくなっている】
我が恩師であり、親友のアダムへ
悪魔の国での生活は順調かい? その歳で独身なのだから、きっと寂しい思いをしているんだろうね。あなたは人間だから肩身も狭いんじゃないか?
まあ、あまりぐだぐだ書いて読む気を無くされたら困るからね。さっさと本題に移ろう。
これをあなたが読んでいる時から数日後、私は死ぬんだ。
あぁ、そんなに慌てないでくれ。あなたがどれだけ急いだところで、私を助けることはできないんだ。私は⬛⬛を見れるからね、それが分かるんだよ。
以前、私が話したことを覚えているかい? そう、この世界の『真実』さ。ついこの前、⬛⬛の⬛命を延⬛⬛方法が分かったんだよ。
そこで、あなたに折り入って頼みがある。ひどく残酷なお願いだが、私への友情が十分にあるのなら、協力してほしい。
でも、安易に引き受けてはならない。これを受け入れたら、あなたは九十八歳の誕生日に⬛殺することになる。あまりにもあんまりな話だろう?
だけどもし、それでも構わないなら、世界のために力を貸してくれ。
……なんてね。あなたがどうするかなんて分かっているんだ。ありがとう、あの世で会えたらまたお茶に付き合うよ。約束だ。
さて、お願いというのは三つある。
一つ目、あなたの異世界を見る呪文で日本という国を観察して、それについての本を書いてくれないか?
別にこれはできたらで構わない。あまり重要なことではないからね。
そうそう。書くとしたら、その本のなかで悪魔の国のことについては触れないでくれ。
二つ目を言おう。しばらくしたらあなたと同じ、コントロールの呪文を持つ者が現れて魔物に人間を襲わせるんだ。人間達は大混乱になるだろうね。
それで、その時に起きる戦いが終結してから⬛年後、あなたに彼と同じ事をしてほしい。そして、同時に同封してある地図に記されている場所に潜伏すること。決行するのはあなたの誕生日の⬛⬛日前からで頼むよ。
これが一番大事なお願いだ、三つ目。
今すぐ私の家へ向かってくれ。あなたが着くまでの間、ベビーシッターを雇って、今年で⬛歳になる我が子の面倒を見てもらっている。
その子を⬛⬛⬛町にある、『エンジェルズ』というところまで連れていって、そこに預けてほしいんだ。
私の愛する一人娘。出産してすぐに死んだ妻の代わりに、短い間だったが男手一つで育ててきた。
娘の名前は覚えているかな? そう、⬛⬛⬛だ。しっかり伝えておくれ。
では、任せたよ。これはこの⬛界を⬛⬛長く続⬛⬛ための、最善策なんだ。あなたを間接的に⬛してしまう私の愚かさを、どうか許してほしい。
ジェニウスより




