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  作者: 赫映
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椿

ひずき、って名前付いたんかその赤子。

赤子って、気分の良いとき以外は何か苦手やわ。

急に泣き出すし。

でも世話すんのは楽しいよ。

なに考えてるかだんだんわかってくるから。

透き通った雛菊の声が家に響く。


「椿、私買い物行ってくるけど何かいる?」

「いやぁ、特になんも要らんわ。ありがとう。」


雛菊が身支度をし、家を出ていく音がした。

そっと部屋を出て赤子に近づく。

赤子はすやすや眠っている。

赤子の側でいた柚子が、可愛いなぁって私に呟く。

私は柚子に笑いかける。

昭利さんは自室へ引っ込んだんやろか。


どんな目の色なんやろう。

髪の色は墨色のようや。

そしたら目も墨色か。

私の琥珀色の髪とは違い、とても美しい、日本の色や。


私たち三人の中では、雛菊が一番町へ出ていきやすい。

特に今日のような昼間はそうだ。

墨色以外の色の髪はとても恐れられたり、怪訝そうな顔をされる。

頭巾を被るのも怪しまれるからあまりしない。

特にもう、春の暖かい時期になってきたから。

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