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異空間と二つ目

「おっさん達帰ってきたようだな」


そう言うと、ビクッと震えて両手を掴んでくる真田さん・・・痛いです・・・我慢して、乱暴にならないように引き剥がし、掌で撫でておく


「こっちに来るかは、わからんが真田さんは隠れている方向でいこうか・・・ついでだ坂口さんも隠すか」

「な、なんで〜?」

「そりゃ真田さん一人で隠れるのは心細いだろ?」


なるほどって納得してるが、単に坂口さんじゃボロが出そうなので、隠すんだけどな・・・うわ、野崎さんは気づいてるっぽい


「ところで真田さん、おっさん達の能力って知ってる?」

「・・・さな・・・むぅ・・・加藤が石投げたらビリビリしてた、唐沢は手に持ったのがグニャグニャしてた」


うむ・・・仮にも年上・・・さんはつけてあげようよって俺も呼び捨てだっけ、幼女怖い


加藤はわかるひょろ長い奴か、ビリビリ・・・電気?石に付与って凄くね?触れられたら行動不能になりそうだな。唐沢ってのは太っちょか、グニャグニャ?う〜ん軟質化?再形成とか?手に持ったやつがいきなり槍になったりは怖いな・・・っは触手プレ!?


「達也?不埒なこと考えてないで、どうするの」

「う、うむ・・・気づかれるまでは、ここで待機だな、出来れば両手治るまで」

「両手って、あなたそれ折れてるんでしょう?・・・って腫れがひいてる?」


グローブのようだった両手が見た目では違和感を感じない状態になった。無論、痛いし指の一本も動かないけどな!


「能力で治癒向上してるからな、二、三日で治りそうだ」


多分そんくらいじゃないかな?


「はぁ・・・心配して損したわ」

「たつくんすご〜い」

「タツは不死身?」


まぁ油断からこうなったんだがな・・・っとそうだ


「真田さん、俺の能力は肉体変化で身体の一部を強化出来る能力何だが、良ければ君の能力を教えてくれないか?」

「ん・・・異空間」

「異空間?つまり?」

「わかんない・・・タツ、異空間って何?」


まぁ十歳の子が異空間の説明始めたら驚くは異空間ってのは


「異空間ってのはな」

「うん」


異空間って・・・なんだ?異次元の空間?うん、だから?うん?ううん?


「た、タイム!」

「ん」


素直に頷く真田さん、可愛い・・・いや違う、ん〜発想次第なのか?


「某猫型ロボットのポケットって知ってる?」

「うん・・・ドラ」

「ストップだ、中身はそんな感じのイメージでいいとして外見はそうだな・・・」


両腕で輪っかを作る


「例えば、この腕の輪っかの中に真田さんが扉をつくります」


っといった瞬間腕の輪にノブ付きの扉が現れた・・・は、はや・・・って待て待てこれだと、どこでも何とかだ


「ごめん、そうじゃなかった」

「うん?」


真田さんが首を傾げると共に扉が消える、仕草が絵になる子だなぁ・・・


「扉じゃなくて亀裂というか底が見えない穴?みたいな」

「うん・・・」


唐突に腕の中に黒い板?いや底のない穴?みたいな物?が現れた


「お、おう・・・簡単に出来るもんだな、それじゃこの中に何かを入れて、その後取り出せるか試そうか」


おもむろに真田さんはベッドの上にあった枕を亀裂に突っ込んだ


「ん・・・入るし取り出せる・・・でも生き物は無理」


っという風に条件付けするわけだな、レベルが上がればその条件付けも解除出来るかな?


ともあれ出来たなら褒めとこう、褒めて伸ばす主義だからな


「えらいえらい、いい能力だね」


語感の無さは撫でることで補う


「ん・・・タツのおかげ」


そう言うと抱きついてきたので、反転させて膝の上にのせる


「イチャイチャもいいけど、さっきの人達どうするの?帰ってきたんでしょ?」

「志乃ちゃんずるい!私も!」


イチャイチャなんぞしとらん、ってコラッ乗るな!坂口さんはそういう年齢じゃないだろ!


「こら、坂口さんはダメだって」

「や〜」

「ん、ユウナは甘えん坊」


三人で揉み合っていると、唐突に顔面を両手で挟まれた、そして目の前に野崎さんの顔が


「イチャイチャするなって言ってるでしょ?聞こえなかった?耳ある?ん?」


目がコエエエ、顔が近い!イチャイチャいいって言ったじゃん!


「すまん、悪かった、顔が近い!」

「イチャイチャ続けるならキスするわよ?」

「「ダメ」」


いやぁ!貞操の危機じゃ!ってちびっ子二人が今度は野崎さんに抱きつき俺から距離をとった


「「ダメ」」

「な、なによ二人とも?・・・二人だけずるいわ」

「「キスはダメ」」

「む、むう」


変な戦いが起こってる・・・おっさん達は上の階か、このまま遭遇せずに過ごしたいなぁ・・・とりあえず


「野崎さん人形憑依使ってもらえるか?廊下に配置しよう」

「それなんだけどね?レベルが上がっていたわ」


確保しといた人形で試したところ、同時に憑依出来るのが二体、五感共有が三つ(歩きながら視界が確保できるので転ばなくなった)一体なら本人の行動に支障が起きない事がわかった


にしても二体同時に憑依って感覚おかしくならないのか?まぁ出来るならそれでいいか。とにかく一体を二階の階段付近に設置してもらう、もう一体は入り口だ。


そうそう、リンクは新しく作らなければ、切れることもないようだ・・・一気に便利になったなぁ


レベルアップした理由って喫茶店の怪物なのかね?


「ん、タツレベルが2になってる」

「異空間の?」

「うん」

「それと異次元ボックスってのが出た、レベル1」


はい?どゆこと?能力って増えるの?本来の異空間と違う伸び方したから分離したとか?じゃぁ異空間ってなんだよ?使えてないのにレベルが上がった理由もわからん・・・まぁ


「おめでと、真田さんは凄いな」

「ん、タツのおかげ」


ナデナデ・・・和むわぁ


「む、む〜!私も!私も!」


あ〜子供って疎外されると面倒なんだよな


「何が私もなのかわからんが、坂口さんもよしよし」


ナデナデ・・・指痛い


「だ・か・ら!イチャつくなー!」

「ぬお!?」

「ひゃぁ!?」

「わぷ」


今度は野崎さんかナデナデ


「違うわ!撫でろってことじゃない!」

「みっちゃん、そんな嬉しそうな顔してたら説得力ないよ?」

「ミカは素直じゃない?」

「う・る・さ・い!」


三人よれば姦しいってのは、本当なんだねぇ


「まぁいいわ、上の二人に動きないならご飯にしましょ」

「話しそらした?」

「あ、そ。じゃぁ優奈の分は作らなくていいのね?」

「やだ!ごめんなさい!」

「よろしい、手伝いなさい、達也はいい加減着替えなさい」


二人がゴソゴソやり始めたのをしり目に、上着を着替える・・・あ、手伝ってくれるのか真田さん


「ばんざーい」


・・・えー・・・えー?


「ばんざーい」


渋々バンザイをして脱がしてもらう・・・ナニコレ?


着る時も同様の手順だった・・・死にたい


食事係に笑われるかと思ったが、ずるいの一言だけだった、何がだよ


少し遅めの昼食を終えてからは能力の把握・練習に努めた


真田さんの異次元ボックスは予想通りというか何というか便利な能力だった。生きてなければ何でも入るようだ、入口を開けとけば中に入る事も出来た


大体5立方メートルくらいか、レベルがあがれば広くなるかな?基本的に嵩張るものを持ち運べるようになるのは、相当な有利だろう

。普通?の異世界なら行商やれば大儲けだしな


坂口さんは相変わらず、つけて消すだけ・・・泣くな!俺も考えるから!


野崎さんは、人形憑依がレベル2にそれと人形操作ってのがレベル1で出たようだ。何が違うんだ?


最後に俺だが・・・真田さんの言葉をヒントに再形成というか変形?できないかなと触手を想像したら、指がグニグニ始めたので慌てて止めた・・・これはヤバイだろ


そして就寝時間がやってきた


「たつくん、今日も私いい子だったよね?」

「?・・・いい子だと何かあるのユウナ?」

「志乃ちゃんあのね、一日いい子にしてるとたつくんが一緒に寝てくれるんだよ!」

「ん、私もいい子」


話が勝手に進んで完結してないか・・・?あぁ俺の両腕・・・何だよ野崎さん俺は両腕にエールを送るので忙しいんだ


「私が一番いい子だったわよね?」


・・・うがー!

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