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三人目?

「あぁあぁああぁぁぁぁあああぁああぁぁ」


意識の浮上と共に痺れがくる、そうだよまただよ!一応血流促進しといたけど、関節でも決める気かこの子達!眠気が一発で飛ぶわ!良い目覚ましですね?アホか!


添い寝を認めた手前怒れねぇ!感触を楽しもうにも麻痺してわからん状態で、二人が起きるのを待つ・・・最初に野崎さんが目を覚ました


「ん・・・ふぁ・・・おはよう達也って、なんで怖い顔してるのよ」

「腕を極められてて痺れているんですよ」

「あ、ごめんなさい・・・」

「別に怒ってない、痺れを我慢してるんだ」

「ふ〜ん」


イタズラっぽく笑ったと思ったら、触ってきやがった!ぐああああああ


「ほ〜れ、ニギニギ・・・ふふふ、冷たくする罰よ」

「ま、待て!何のことだ!?話せばわかる!や、やめろおおお」

「問答無用よ?あぁその顔いいわ、ゾクゾクする♪」


なんだ俺が何をした!?あぁスリスリするな!ぬ、ぬわぁぁ


「うにゅ・・・何かうるさいよぉ・・・?ん〜?朝なの?」

「お、起きたか坂口さん、おはようそして助けてくれ」

「さかぐ・・・む、む〜たつくん冷たいからヤダ、むしろ私もする」

「や、やめろおおおおおおおおお」


痺れがとれるまで、ひたすら弄ばれた・・・


スッキリした顔の二人をよそに、憔悴した俺であった。


そんなこんなで朝食を食べているのだが


「イメージとは違って料理出来たんだな・・・」


私がやるというので、野崎さんに任せたんだが


「美味しいね!」

「文句あるなら食べなくていいわよ?」

「滅相もございません、大変美味しいです」

「よろしい」


ぬう、文句のつけどころがない・・・っく胃袋を握られたか!


戦慄している俺をよそに、早々に食べ終えた二人は探索の準備を始めたようだ。


そろそろ男の仲間も欲しいな、ッアーとかじゃなくて戦力的な意味でさ


ともあれ探索に出る、いい加減怪物がいないところってのも限界がありそうだ、排除できそうなら考慮にしよう・・・気配察知っと、早速近くにいるな


「っと・・・二人ともストップ・・・一匹か・・・交戦してみるから隠れててくれ」

「大丈夫なの?」「あい」

「初日でやれてるしな、無理そうなら逃げるから心構えだけしといてくれ」


二人が隠れるのを確認しつつ怪物の居場所を探る・・・どうやら喫茶店らしきところにいる


・・・カウンターの上に乗ってボーっとしてる・・・何してんだあれ?・・・何もしてないのか


今回は奇襲はなしだ、正面から戦う。反応速度強化、身体強化っと色々同時に出来るようになってきたな・・・ひとつ試したいこともある


喫茶店の入口から入る〝カランカラン〝店内は喫茶店の割にはスペースがある、テーブルやら椅子が端に寄せてあるな・・・こいつがやったのか?


都合の良いリングに疑問が生じるが、とりあえずはこいつの相手だな


「グルゲ ジュワ ジュル ゲジュ」


うん?襲いかかってこない?相変わらず言語らしきものを口走ってるけど・・・しばし睨み合いが続く・・・


「グギャ ジェリギ ザブ ゴゾン」


ううん?・・・対話を望まれ・・!?いきなり飛びかかってきた!


反応速度と思考速度を強化したからか、怪物の動きがはっきり見える、普通なら避けるとこだが、試したいことがある。


身体強化を使う、ん?反応速度が戻った


試したいこと、力比べ。

怪物の手とガッチリ組み合う、指も五本なのか・・・顔の目はご・・・いや七個あるな、個体差?割と力比べには余裕がある・・・危険だけど、身体強化を切る


〝バキン〝


小気味良い音と激痛


「っていてててててててて!?」


やばい!いてえ!?一気に両方の指親指以外折られた、折られて力が抜けたおかげか、握りつぶされるのを阻止できた。


っても両手が潰された、痛覚麻痺・・・よし、脚力強化・・・一旦距離を取りたい・・・な!


〝ズドン〝


「グギャアアアア!?」


所謂ヤクザキックで吹き飛ばし、怪物は椅子やらテーブルの山を巻き込みながら壁に衝突した


痛みは抑えたが脂汗が止まらない・・・強化すれば圧倒できるけど生身は無理だな

、こりゃあの二人の戦闘参加は厳しいな


「ゼヌス!フジュラアアアア!!!」


雄叫びを上げて自身の近くの物を吹き飛ばし再度向かってくる


「悪いが、これ以上の時間はかけたくない」


身をかがめ・・・タイミングを見計らって・・・蹴り上げる!


〝ッドコ!!〝 「ッギ!?」 〝ッバン‼〝


上に吹き飛び天井に叩きつけられ落ちてきた所を・・・全ての肉体変化の能力を脚力強化に回し頭を蹴りつける・・・痛みでズレて胴体に直撃した


〝ッバン!!!〝


怪物の胴体が消し飛んだ、凄い威力出るんだな・・・血煙と匂いが酷いそれに両手が痛すぎる、急いで店を出て二人に合流する


「あ、たつくんおかえり〜〜〜って!?て!?手!!!手!!!!!」

「ちょ、ちょっとなに!?真っ赤になって膨れ上がってるわよ!?それに血だらけじゃないの!」

「ちょっと試したらしくじった、血は返り血だ」


とにかく痛覚麻痺と再生治癒を併用しておく・・・仄かに両手が熱くなってきた再生治癒の効果か?それとも怪我の発熱?


「あうあう、え?痛いよね?ど、ど、どうしよう!?」

「落ち着け、痛みを消して治癒力上げてるからその内治る・・・と思う」

「あぁもう、休める場所探すわよ、ほら優奈も落ち着きなさい」


まぁこういうのって周囲の方が慌てるよなぁ・・・さすがにこの手で坂口さんを撫でるのは無理なので、野崎さんに任せて近くのホテル?アパート?みたいな場所に行くことにする


入り口に入ろうとした所・・・小柄な影とぶつかった


「っわぷ!?」「っと!?」


あっちのほうが小柄だったので吹き飛ぶ前に両腕で反動を抑えてやる・・・うん?女の子?っと奥の方から声が


「っち、逃げやがったか!」

「子供の足だ、まだ近くにいるはずだよ!」


ふむ・・・悪さをしたって感じには見えないし声、はどっちもダミ声、男の声だ


ジッとこちらを見上げてくる子から・・・おもむろに靴を脱がす・・・麻痺させてるとはいえ指がベキベキいってて怖い・・・


音に驚いたのか、大人しく片方の靴を取らせてくれた、どの靴は後ろに放り投げておき


「二人とも、この子と一緒にそっちの茂みに隠れてて」

「ん、わかったわ」「え?え?え?」


野崎さんの聞き分けのよさは助かるな、丁度三人が入り口から見えなくなったあたりで、男が二人階段から降りてきた


「あれ、加藤君!誰かいるよ!」

「ああん?おい、てめえガキが一人降りて来ただろ?どこいった!」


前者は肥満型の中肉中背の男、後者は痩せ気味だが長身の男だった


俺は背後の靴を指差しつつ


「ガキ?女の子ならそこで転けてたけど」


と、俺の指と靴、返り血を確認したのか


「き、君、指はどうしたんだい?それにその格好」

「んなことより、靴も片方ないんじゃ遠くへは行けないだろ、探すぞ!」


っと走り去って行った、痛覚麻痺を解除し気配察知に切り替え三人に声をかける


「ん、中にはいるよ、それと・・・えっと君、あいつらにまだ仲間はいる?それと拠点にしている部屋の階わかる?」

「・・・あの人達だけ・・・三階の部屋で寝泊まりしてた」

「ん、わかった、二階にいくよ、急いで」

「え?たつくん中入るの?逃げないの?」

「逃げるのが難しそうだから二階にこの子を隠す、ほら入った入った」

「それはいいけど、達也?汗凄いけど痛いの?」


いいから入れ!無言の怒気が伝わったのか大人しく入る・・・女の子は服の袖を掴んでいた・・・指だったら死んでたな


この建物は四階だて、どうやらホテルのようで階毎に五部屋あるようだ。二階の一番奥に入り非常階段の位置と窓の下を確認する、下は特に物は置いてない


とりあえずはいいか・・・外から待てー!だのどこ言った?などの叫び声が聞こえるが・・・あいつら怪物が怖くないのか?袖をひかれ女の子を見る


改めてみると、また綺麗な子だな、しっとりとした黒髪が腰まであり、俺の胸あたりしかない身長だが、未発達ながらも体の均整が取れていて、眠そうながらも意思の強そうな目でこちらをジッ見ている


とにかく目線を女の子に合わせるためベッドに座り自己紹介することにする


「俺は如月達也、君の名前教えてくれる?」

「・・・ 真田志乃」


うむ、気難しいのか襲われたショックなのか判断に困るな、袖掴みっぱなしってことは、警戒されては、ないようだけど


「坂口優奈だよ!志乃ちゃん、よろしくね!」

「私は野崎美香よ、よろしくね」

「うん・・・わぷ」


コクンと頷く真田さんに抱きつく坂口さん


「とりあえずそうだな、何で追われてるか説明できるか?真田さん」


坂口さんの腕の中の真田さんは、こちらに向きぽつぽつと話し出す


「お腹空いてコンビニにいたら、おじさん二人に保護された・・・けど、どっちが先に私を食う?とかで喧嘩しだして怖くなったから逃げたらタツにぶつかった、食べられたくない」


食べるってのは、性的な意味でか?この状況で性欲旺盛な奴が多いな、つかまた斬新な呼ばれ方だな、いいけどさ


「わかった、とりあえず俺達と一緒にいるってことでいいか?って何だよ二人とも?」


なぜ睨む


「別にぃ?たつくんにしては優しいね?」

「私達には別々に行動しようって言ったのにね?」


根に持ってやがる・・・む、不安げにこちらを真田さんが見ている


「食べない?」

「食べねえよ!」


こんな小さい子に何をしようってんだ、あのおっさん共は・・・って


「真田さん?何歳?」

「む・・・タツは割と冷たい・・・十歳」

「たつくんはその点に関しては冷たいよ」

「そうね」


なんだいお前ら何が不満なんだよ、にしても十歳ね・・・こんな小さい子も飛ばされるのか


ん?二つの気配を下に感じるな、さて両手の目処がつくまで、療養したいがどうするかな・・・

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